SESエンジニアとは? 必要スキルやおすすめのキャリアパスを紹介

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IT業界に在籍するエンジニアにもさまざまな種類があり、所属する企業や働き方によっていくつかの分類ができます。エンジニアの中でも特に人数が多く、大きなシェアを占めているのがSESエンジニアです。

この記事では、SESエンジニアにはどのようなスキルが求められ、どのようなキャリアパスがあるのかなどについて解説していきます。

SESエンジニアとは?

SESエンジニアはSES業界、SES企業で働くエンジニアのことです。SESとはSystem Engineering Serviceの略で、準委任契約によってエンジニアが働く業態のことです。エンジニアが客先に送り出され、エンジニアの労働単価に対して報酬が支払われます。そのため、SESエンジニアひとりの一か月の単価は人月単価と呼ばれることが多いです。

準委任契約は派遣契約と違い、顧客側の企業に指揮命令権はありません。しかし実際には顧客側がSESエンジニアに指揮命令を行うこともあり、SES業界はグレーゾーンと言われることもあります。また多重請負構造で、下請け企業がさらに下請け企業に依頼することも多く、これも法的にはグレーです。

いろいろな意味で注目されるSES業界ですが、需要が大きいことから、今後もなくなることはないでしょう。SESエンジニアも働き続けることができるということです。

SESエンジニアに必要なスキル

SESエンジニアもエンジニアなので他のエンジニアと必要スキルが重複します。しかし、SESならではの重要スキルなどもあるので、解説していきます。

技術的なスキル


SESエンジニアもエンジニアなので、技術スキルは必須です。具体的にはプロジェクトによって異なりますが、プログラミングスキル、設計スキル、要件定義スキル、テストスキルなどが必要になります。

初期段階で特に重要になるのはプログラミングスキルでしょう。最終的には要件定義や設計がより重要になりますが、最初のうちはプログラミングを担当することが多く、基本的にプログラミングスキルが土台になります。

プログラミング業務をこなせることが前提で、そこから人によっては設計や要件定義などの上流工程を担当していくようになります。ちなみに、要件定義とは顧客からのヒアリング、提案、プロジェクト内容の決定などの業務です。

ヒューマンスキル


ヒューマンスキルとは、コミュニケーションスキル、社会人としてのマナーなど企業で働くうえでの基本スキルのことです。ヒューマンスキルは当然SESエンジニアにも必要ですが、他のエンジニアに比べてSESエンジニアはよりヒューマンスキルが求められます。

エンジニアの中には技術に特化して自由度の高い働き方を求める人もいますが、SESエンジニアはいわゆるサラリーマン的な傾向が強いからです。SESエンジニアは多くの場合客先に常駐し、決められた時間に勤務します。服装もスーツなど固めの場合が多いでしょう。

対象システムの業務知識


これはSESエンジニアの大きな特徴ですが、対象とするシステムの業務知識が求められます。たとえば金融システムなら金融業界や顧客業務の流れ、官公庁ならその官公庁の業務、業界ルールなどが挙げられます。

特に要件定義や設計の工程を担当するようになると、業務知識の有無が仕事に大きく影響してきます。業務知識のあるSESエンジニアは顧客に評価され、プロジェクト内でも重宝される可能性が高いでしょう。

SESエンジニアからのキャリアパス

SESエンジニアとして働き続けることも可能ですが、キャリアパスについても視野に入れた方が得策です。SESエンジニアには将来性があるものの、業界がグレーゾーン、プロジェクトによっては特定の業務ばかり担当するのでスキルアップが難しい、結果的に自分の市場価値が上がらない、といった懸念点もあります。

これらの事情を考慮すると、SESエンジニアからのキャリアパスにも目を向け、求人動向を追いかけたり、必要スキルを身に付けていくのがおすすめです。

SES企業のプロジェクトマネージャー


同じSES業界に居続けるのであれば、エンジニアからプロジェクトマネージャーを目指すのが年収アップや生き残りに効果的です。SES企業は上流工程ほど年収が高い傾向があり、また評価もされやすい傾向があります。

SES業界はプロジェクトメンバーが多い分、マネジメントができる人材は重宝されるという事情もあります。今後もSES業界に居続ける想定なら、マネジメントスキルを身に付けてプロジェクトマネージャーを目指すのがおすすめです。

プロジェクトマネージャーを経験した後、在籍している企業の幹部になるというルートもあります。

Web業界・スマホアプリ開発業界のエンジニア


Webやスマホアプリは現在需要が大きい業界です。技術志向の強いエンジニアは、これらの業界を目指す傾向があります。SES業界で基本的な技術を身に付けていれば、後は転職したい企業に合わせて独学することで転職が現実的になります。

SES業界はマネジメント側が評価される傾向がありますが、Webやスマホアプリ業界では技術に特化したエンジニアも高い評価を得られます。

ゲームエンジニア


ゲームへの興味関心が強いエンジニアは、ゲーム業界のエンジニアを目指す選択肢もあります。ゲーム業界は特に技術の変化が激しく、技術やゲームが好きなエンジニアにとってはやりがいがあるでしょう。

ただし、ゲーム業界はやりがい搾取的な面もあり、求められる技術レベルや仕事量の割には収入がやや低めの傾向があります。この点についてはあらかじめ知っておいた方が良いです。

社内SE


社内SEは、IT以外の業界の企業に在籍するエンジニアです。利益に直結する直接部門ではなく、間接部門という位置づけになります。社内SEは比較的労働環境が安定していて、SESエンジニアからのキャリアパスとしても王道です。

SESエンジニアとしてのスキルがあれば、社内SEの仕事をこなす技量としては十分です。ただし社内SEは社内のシステム関連雑務をこなすことも多く、技術はあまり身に付かない傾向があります。

フリーランスエンジニア


SESエンジニアを含むエンジニアは、フリーランスになりやすいというメリットがあります。フリーランスになれば、プロジェクト現場に通勤するだけでなく在宅勤務などの選択肢も選べます。

フリーランスは自分の頑張りによって年収がどんどん上がっていくので、収入的にもスキルアップのモチベーション的にもメリットがあります。自己管理や自分がやるべきことを自分で考えられる人であれば、フリーランスは合っているでしょう。

SESエンジニアはキャリアパスを前提にするのがおすすめ

SES業界は将来性があるもののグレーゾーンな部分もあり、また待遇的には他のエンジニアに劣る面があるのも事実です。SESエンジニアとしてキャリアを積んだのち、別の業界や職種に目を向けるのも一つの選択肢でしょう。

実際に転職するかどうかは別にして、視野は広げておくのがおすすめです。視野を広げることで自分の市場価値や、どうすれば市場価値が上がるのかも見えてきます。結果的に、SESエンジニアとしての市場価値も上がってくるでしょう。

市場を見て適切なスキルや技術を選定し、SESエンジニアとしてスキルアップし、いつでも転職可能な状態にしておくのが生き残り戦略として得策です。

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