テストエンジニアがやめとけと言われる理由!将来性やキャリアパスも解説

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「テストエンジニアはやめとけ」と言われることがあります。

テストエンジニアよりも開発側のエンジニアや、より上流工程の職種を目指した方が良いといった考えが根底にあるのでしょう。

なぜ、「テストエンジニアはやめた方が良い」と言われるのか、その理由と、本当にそうなのか、だったらどうすればいいのか、といったところをこの記事では掘り下げていきます。

「テストエンジニアはやめとけ」と言われる理由

テストエンジニアは以下に挙げるような理由から、「やめとけ」と言われることが多いです。

しかし、テストエンジニアとして現にやっていけている人や、テストの工程が好きな人もいます。そのため、以下に紹介する理由は、あくまでも一般的なもので、絶対的なものではないことを先にお断りしておきます。テストエンジニアを否定する内容では決してありません。

単純作業が多い


とはいえ、テストエンジニアの業務は単純作業が中心です。テスト仕様を考える工程などは単純作業ではありませんが、ある程度慣れると仕様書の作り方は概ね同じようなものです。テストの実施の段階になると、単純作業と言えるでしょう。

テスト仕様書に従ってひたすらテスト項目を消化していく流れです。テストを自動化できる部分もありますが、自動化しても結果を確認する必要があり、また自動化が難しい部分も多いでしょう。

結果的に、少しずつ異なる同じような作業を何度も繰り返すので、単純作業が苦手な人にとっては、テストエンジニアの仕事は苦痛になるでしょう。逆に言えば、単純作業が苦にならない人や、むしろ好きだという人にとっては、テストエンジニアの仕事は性に合っていると言えます。

下流工程で収入アップなどには不利


テストエンジニアが担当する作業はテストなので、システム開発の全工程の中で下流工程です。上流工程が下流工程よりも優れているというわけではありませんが、上流工程の方が平均的に収入が高いことは事実です。

また開発の工程はスペシャリストになることで、マネジメントなどの上流工程よりもむしろ収入が高くなるケースが多々あります。しかし、テストの工程はスキルを高めても収入アップに結び付けるのが難しいでしょう。

テスト工程のスペシャリストにも需要はあるのですが、テスト単体だと高収入での募集は少ないということです。

納期が厳しい場合が多い


テストの工程は実施期間が短く設定されている場合が多いです。その結果、テストエンジニアは最初から納期に追われることになります。またテストエンジニアの作業中に仕様変更が発生してテストがやり直しになったり、テストの結果問題が見つかって改修が必要になり、その結果再度テストが必要になるケースもあるでしょう。

上記の通りテストエンジニアの仕事は単純作業が多く、収入も他のエンジニアに比べて低い傾向があります。こういった条件下で納期まで厳しいとなると、テストが嫌になってしまうのも無理はありません。「やめとけ」という指摘にも一定の理はあると言えるでしょう。しかも、後述する通りテストエンジニアは責任も大きいため、納期が厳しいからといって手を抜いたりテスト項目を省略することは基本的にできません。

裁量は少ないのに責任は大きい


テストエンジニアが担当する工程はテストなので、下流工程です。基本的にシステム開発現場で裁量を握っているのは上流工程の担当者です。上流工程の担当者が大枠を決定し、下流工程の担当者は上流での決定に従うことになります。

テストエンジニアは上流工程での決定に従うので裁量が少ないのですが、責任はむしろ大きいです。テストの工程はシステム開発における最後の砦で、リリースしたシステムにバグがあれば、テストエンジニアが責任を追及される可能性は高いでしょう。

つまり、テストエンジニアは裁量が少なく、厳しい納期で単純作業をこなさなければならず、その割に責任も大きいということです。

テストエンジニアの将来性とキャリアパス

「テストエンジニアはやめとけ」と言われる複数の理由があり、実際大変かつ報われない面もあるということがお分かりいただけだかと思います。

では、テストエンジニアの将来性やキャリアパスはどのようなものなのでしょうか。

テストエンジニアの将来性


ます、テストエンジニアの将来性は、単純作業はAIやツールで自動化される可能性が高く、仕様書の作成やテスト結果の確認は引き続き人間が行う必要がある、と考えられます。そのためテストエンジニアの需要自体は続きますが、テストエンジニアのメイン業務である単純作業は需要が減り、また単純作業が減れば他のエンジニアがテストの工程を代替できるようになります。

たとえば開発エンジニアが開発後にテストを自動化し、実行して結果を確認するといった流れが考えられます。AIやツールの進歩によって開発側のエンジニアも業務効率化でき、リソースに余力が生まれます。余力が生まれた結果、自分でテストも実施するということもあるでしょう。

テストエンジニアの需要は続くものの、将来性を考えると厳しい面もあるということです。

テストエンジニアからのキャリアパス


テストエンジニアの将来性には厳しい面があるのも事実なので、キャリアパスを考えながら働いた方が良いでしょう。テストの工程が好きでこだわりがある場合はテストエンジニアを続けるのも一つの選択肢ですが、そうでない場合は上流工程も視野に入れるのがおすすめです。では、テストエンジニアからのキャリアパスとしてどのようなものがあるのか挙げていきます。

開発職種


プログラマーやシステムエンジニアなどの開発職種は、テストエンジニアからのキャリアアップとして代表的なものです。テストエンジニアとして働きながらプログラミングを含む開発スキルを身に付け、プログラマーやシステムエンジニアに転職する流れになります。

もしくは現在在籍している企業やプロジェクトで開発職種のポストが用意されている場合、そのままスライドする形で開発職種に移動する方法もあります。いずれにしても開発スキルを身に付けることが最重要です。

マネジメント職種


テストエンジニアから開発職種を経てマネジメント職種を目指すか、もしくはテストエンジニアからいきなりマネジメント職種を目指す選択肢もあります。マネジメント職種は開発経験があった方が有利ですが、必須ではありません。

テストエンジニアとしてプロジェクトのことを把握していれば、マネジメント職種でやっていくことも可能でしょう。ただし開発経験がある人の方が優先される可能性が高いので、テストエンジニアからいきなりマネジメント職種を目指すのは難易度が高いことは知っておいた方が良いでしょう。

まとめ

テストエンジニアは「やめとけ」と言われることも多いですが、それには複数の理由があります。単純作業が多い、納期が厳しい、責任が大きい、裁量が少ない、収入が上がりにくい、といった理由が挙げられます。

またテストの工程は今後自動化が進み、単純作業の割合は減っていくでしょう。つまり、テストエンジニアの需要は続くものの、規模は減っていくということです。その結果、開発側の職種がテストまで代替できる可能性があります。

こういった事情を加味すると、テストエンジニアはキャリアパスを視野に入れた方が得策です。開発職種やマネジメント職種にキャリアアップすることも可能なので、どのようなスキルが必要かをリサーチし、スキルアップに取り組むのがおすすめです。
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