本当にフリーランスでは生活できないのか? 理由と対策を徹底解説

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フリーランスとは、組織に属さず、基本的に自分で仕事を取ってきて、成果に応じて報酬を受け取るという働き方を指します。働く時間や場所を選ばないためメリットが多く、いずれはフリーランスとして働きたいと考えている人も少なくないでしょう。

フリーランスは、案件単位で収入を得るのが一般的で、そのため契約した仕事が完了すればそこでクライアントとの関係は一旦終了、となります。

自由度が高くメリットの多い働き方ではありますが、反面収入が不安定になるなどのデメリットもあり、「フリーランスとして生活していくのは難しい」と考える人が同じく多いのが特徴です。

この記事では、フリーランスという働き方の実態について詳しく解説し、フリーランスとして生活できるのか、という切実な疑問を共に考えていきます。フリーランスとして生活できない人の特徴や、生活できるようになるためのコツなどもあわせて記載しますので、ぜひ最後までお読みください。

【この記事を読むことでわかること】

  • フリーランスで生活することの難しさ

  • 生活できなくなるフリーランスの特徴

  • フリーランスとして食べていくためのコツ

なぜ「フリーランスでは生活できない」と言われるのか?

フリーランスとして生活していくのが難しいのは、主に以下の4つの理由によります。

収入が不安定


フリーランスは、案件単位で動くことが多いです。

「この仕事を終わらせれば●●万円の報酬が支払われる」といった形式です。

案件終了とともに、クライアントとの関係も一旦は途切れます。

質の高い仕事をすれば同じクライアントから続けて声がかかることもありますが、いくら質が高くても必ず再依頼があるとは限りません。

「仕事の質は良かったが、コミュ力が微妙だった」

「他のフリーランスも見てみたい」

「しばらく案件自体がない」

生活がかかっているフリーランスからすれば、クライアントの意向は時に気まぐれです。上記のような理由で継続が途切れることもあります。

ゆえに、フリーランスは常に新規開拓をしておかなければならず、しかも現にある案件の質も落とせませんから、気を抜くことができません。

サラリーマンのように毎月月末に決まった金額が手に入るわけではないので、「今月は生活できたけど、半年後はどうなるんだろう・・・」といった不安と日々戦っていかなければならないのです。

なんの保障もない


万一ケガや病気で倒れても、サラリーマンならば傷病手当金や労災保険、休業手当といった保障が用意されていますが、フリーランスの場合は、そうした保障が放っておいてもついてくるわけではありません。

《併せて読みたい》

フリーランスのための健康保険ガイド!加入手続きや必要書類も分かりやすく解説

仕事ができなくなれば、その時点で無収入となってしまいます。

「絶対に大怪我するわけにはいかない」

「大病した時点ですぐに生活ができなくなってしまう」

プレッシャーを抱えながら仕事をこなしていくことになります。

収入が絶たれる上、治療費という想定外の出費が発生するケガや病気は、フリーランスにとってただただ恐怖です。

頼れる人が少ない


これが会社であれば、何らかの問題が発生しても、上司や同僚、部下などが助けてくれることもあります。しかしフリーランスの場合、すべて自己責任で、トラブルに巻き込まれたとしても、基本自分だけで解決しなければなりません。

誰にも頼れず、問題を自分ひとりで解決しなければならないのも、フリーランスのリスキーなところです。

苦手な作業もやらなければならない


サラリーマンとは違い、フリーランスは案件に関わるすべての作業を自分一人でやらなければなりません。

例えばWebデザインが得意で独立したフリーランスの場合、Webデザインの仕事だけをしていればいいわけではなく、まずは仕事を取ってくる営業活動をする必要があります。

案件の進行中も、クライアントとの折衝をこまめにしなければならないこともありますし、仕事が終われば請求作業も発生します。

また、毎月の税務作業も必要です。

税務処理についてはある程度税理士に任せられますが、毎月の売上帳簿や経費の管理などは本人でないとできないので、そういった細々とした作業が苦手な場合でもやるしかありません。

雑務に時間を取られて仕事のクオリティが下がったり、得意でない営業活動に失敗して案件をなかなか獲得できなかったり、ということが重なって生活できなくなるというパターンも非常に多いです。

生活できない、廃業しやすいフリーランスの特徴3選

細かく挙げればキリがありませんが、フリーランスとして生活できなくなる人は、主に以下の3つのことができないことが原因です。

自分に甘い  自己管理ができない 


フリーランスとして最も必要な能力が、「自己管理能力」です。

どの組織にも属さず、いつ・どこで・どれくらい働くかも完全に自由なため、サボろうとすればいくらでもサボれてしまいます。

監視する人など誰もいませんので、自分を甘やかすクセのある人は苦労します。

「ちょっと体調が悪いから、今日はゆっくりしよう」

「今日はやる気が出ないから明日から頑張ろう」

「納期が近いけど、何かしら理由をつけて先延ばしにしてもらおう」

納期など相手がある場合は簡単ではないですが、日々の積み重ねで、遅延がどうにもならないほど嵩じてしまうこともあります。

サラリーマンならば、少し体調が悪いくらいならば出社して仕事をしますし、やる気がなくても会社に行けば仕事をするしかありません。納期間近ならばひたすら頑張って仕上げるしかありません。まわりに同じように頑張る人がいて、自分を見ている上司や同僚の目も気になるからです。

フリーランスの場合、厳しく自分を管理する必要があり、自由な状況に甘えず、日々危機感を持って行動しなければなりません。それができなければ、残念ながら早々にフリーランス廃業へと追い込まれてしまうでしょう。

自己解決力が乏しい


フリーランスとは、言い換えれば「誰にも頼らず一人で仕事をして稼いでいく」ということ。

従って、どんな問題が起ころうとも、基本は自分1人で解決しなければなりません。

仕事を進める上で何かわからないことがあっても、本を購入して勉強したり、ネット検索を駆使した徹底的な調査を行なったりといった方法で、どうにかして自力で解決へと導く必要があります。

また、クライアントとの間で重大な問題が起こってしまった場合も、自分の裁量で処理しなければなりません。

「困ったら誰かに頼ればいい」という考えを持っている人は、フリーランスとして成功するのはむずかしいでしょう。

営業力がない


サラリーマン時代は、任された自分の仕事だけをやっていれば問題ありませんが、フリーランスの場合はそうもいきません。

本業となるタスク以外にも、今の案件が終了した時のことを考慮し、次にやるべき案件を取るための営業活動を並行して行わなければなりません。

  • 自分のスキルや強みを上手くアピールできるか

  • 相手の求めていることを正確に汲み取った上で適切な提案ができるか

  • 案件内容を鑑みた上での正しい見積もりを出せるか


こうした営業能力がないと、仕事を獲得するのは難しいです。

そして、仕事を取ることができなければ収入に繋がりません。

いくらスキルが高かろうとも、それを発揮するための案件を得る営業力がなければ、宝の持ち腐れで終わってしまうのです。

フリーランスとして成功する4つのコツ

前述の通り、フリーランスとして生きていくのは簡単なことではありません。統計によると、3年後もフリーランスでいられる人の割合は3分の2以下とのデータもあります。3人に1人はわずか3年で廃業してしまうということです。

しかし、正しいキャリアパスを描き、その通りに実践しつつ、「フリーランスで食べていくのは難しいことだけど、自分は何が何でもやってみせる」といった強い意志や覚悟を持つことで、フリーランスとして成功する可能性を高めることができます。

ここからは、フリーランスとして成功するためのコツを4つ紹介します。

新卒でフリーランスにならない


もっとも重要なのが、新卒でいきなりフリーランスになろうとしないことです。

少し前まで学生だった社会経験のない人に、積極的に仕事を振りたいと思うクライアントは滅多にいません。

従って、まずは会社勤めを経験し、社会常識を身に付け、コミュニケーション能力を高め、会社で実績を残すことを目指してください。

出来る限り人脈も築いておくべきです。フリーランスの案件獲得方法のうち、「知人の紹介」は大きな割合を占めます。

会社で一定の実績を残すことができれば、独立した時、仕事を取るための営業における武器になります。

フリーランスは、独立直後がもっとも仕事を取りづらいので、スタート時点で持てる武器はできるだけ多く持っておく必要があります。

自由な働き方に憧れ、大学卒業後すぐにフリーランスになろうと考えてしまう人が一定数いますが、実績も経験も人脈もない人が簡単に成功できる働き方ではありません。新卒フリーランスは決しておすすめできません。

資格を取得する


学生の間や会社勤めをしている間に、将来自分がフリーランスとして働こうと考えている職種に必要な資格を取得しておくと、仕事が取りやすくなります。

例えば、ITエンジニアとしてフリーランスになる場合は、「基本情報技術者試験」・「応用情報技術者試験」といった資格を取っておくと、一定の評価を得ることができます。

資格自体はそれほど実務に役立つものではないものの、難関資格を取るための地頭があり、努力できる人間であることをクライアントに証明することができます。

大事なのは、フリーランスになってから資格の勉強を始めるのではなく、フリーランスになる前に取得しておくことです。

一旦フリーランスとして働き始めると、営業活動や案件消化に日々忙殺されて勉強に充てられる時間は限られてしまいますので、その前に取得しておきましょう。

ポートフォリオを充実させる


ポートフォリオとは、過去の実績や作成物をまとめた資料のことで、自分に何ができるのかを一目で相手に伝えることができます。

ポートフォリオには、少しでもアピールできそうなことがあれば漏らさず記載しておきましょう。クライアントがどこに食いついてくれるかわからないので、「こんなものをポートフォリオに載せても大丈夫だろうか」と悩むものでも、積極的に載せるべきです。

通常の場合、フリーランスとしての活動年数が増えるにつれてポートフォリオも充実していくので、仕事もどんどん取りやすくなっていきます。

仕事の選り好みをしない


フリーランスとしての活動が軌道に乗った後なら別ですが、初期の頃は変に仕事を選んではいけません。

「割に合わない」「難しそう」と感じた仕事でも、相手がしっかりしたクライアントと確認できたなら、どんどん引き受けるべきです。

フリーランスになったばかりであれば、割の良くない仕事が多くても当然です。実績を作るためだと割り切り、手を抜かずしっかりとこなしてください。難しそうだから、という理由で断るのもアウトです。難しいと思える仕事だからこそ、それができるようになれば他のフリーランスと違いを生み出すこともできます。自分のスキルでは少々厳しい、と思えるくらいの案件でも積極的に獲得していくべきですし、そういった案件を必死でこなすことによってスキルを高めることができます。

まとめ:フリーランスはハイリスクだがハイリターンでもある

収入的に不安定で、誰にも頼れないという孤独感と常に戦っていかなければならないフリーランスという働き方。一寸先は闇で、3年後には少なくとも3人に1人は廃業に追い込まれるという厳しい世界でもあります。

それでも、多くのサラリーマンのようにどれだけ成果を出しても収入があまり変わらないということはなく、努力次第で大幅に収入を増やせますし、時間にも場所にも縛られず自由に働けるというのも事実です。

また、全責任を背負いつつ自分一人で困難な仕事をやり遂げた時の大きな達成感を味わえるのも、フリーランスの醍醐味の1つです。

リスクは高いですが、やり方次第では頑張った分だけ報われる可能性が高いフリーランスという生き方には、大きな魅力もあります。「やり遂げる」という強い覚悟を持ってチャレンジすることをおすすめします。
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