Webサービスの仕組み
1.Webサーバー側のシステム開発(サーバーサイド)
2.端末側の処理やデザイン開発(フロントエンド)
3.コンテンツ制作(SEO施策、Webライティング、など)
かなりざっくりですが、上記のステップでWebサービスは作られます。まずはサーバー側の処理を作って、パソコンやスマホで表示するページ側の処理を作り、その土台の上にコンテンツを作っていくということです。
サーバーサイドを担当するエンジニアをサーバーサイドエンジニア、フロントエンドを担当するエンジニアをフロントエンドエンジニアと呼ぶことが多いです。コンテンツ制作については、いろいろな担当者がいます。
たとえば、Webマーケター、Webディレクター、Webライター、などが挙げられるでしょう。
Web制作とは
このフロント部分の作り込みをWeb制作と呼ぶ場合が多いですが、コンテンツ制作もWeb制作に含まれている場合もあります。Webサイト表面やフロント部分の処理を実装し、そこから記事などのコンテンツを作っていくということです。
またここから派生して、コンテンツ制作をWeb制作と言っている場合もあります。多くの人にとっては違和感があるかもしれませんが、実際コンテンツ制作をWeb制作として募集しているケースはそれなりに見かけます。
フロントエンドの制作がWeb制作、コンテンツ制作もWeb制作に含む場合がある、ときどきコンテンツ制作をWeb制作と言っている場合がある、といったイメージでとらえておくと良いでしょう。
Web開発とは
ただし、Web開発もWeb制作同様、場合によって範囲が異なります。フロントエンドも含めてWeb開発と呼ぶこともあります。フロントエンドからサーバーサイドまでの開発をすべて含めて、Web開発と呼ぶ場合もあるでしょう。
Web制作とWeb開発の位置づけ
Web開発企業では比較的新人がフロントエンドを担当し、スキルのあるエンジニアがサーバーサイドを担当するイメージです。ただし企業によって異なるので、一概には言えません。フロントエンドのみを請け負っている企業や、新人のうちからサーバーサイドの開発に入る場合もあるでしょう。
収入面や評価面でも、Web開発の方が上位に位置します。サーバーサイドの開発ができるとWebエンジニアとして評価され、収入もアップする場合が多いです。
Web業界での分類
また実際の求人やWeb業界の考え方では、以下のような職種で分類している場合が多いでしょう。
・フロントエンドエンジニア
・サーバーサイドエンジニア
・テスター
・Webプログラマー
・Webディレクター
・Webライター
・Webマーケター
・Webデザイナー
以上のような職種で分類されている場合が多いため、職種の部分を確認すると求人内容がわかりやすいです。Web制作、Web開発といった文言が記載されている場合もありますが、そこではなく上記の職種を見るのがおすすめです。
たとえばWeb制作なのにサーバーサイドエンジニアと記載されている場合もあります。その場合は、サーバーサイドエンジニアの方が実際の業務内容です。また当然サーバーサイドエンジニアの中でも使用するプログラミング言語などはプロジェクトによって異なります。
Web制作、Web開発といったざっくりとした表記ではなく、より具体的な部分を見ていくことで判断がしやすいでしょう。
フロントエンドエンジニアとWebデザイナーの違い
フロントエンドエンジニアはフロントエンドの制作、Webデザイナーはフロントエンドのデザインを担当します。しかしフロントエンド制作の大部分はデザインなので、結果的にフロントエンドエンジニアとWebデザイナーの線引きが曖昧ということです。
違いとしてはフロントエンドエンジニアはJavaScriptも含めて処理の実装を行いますが、WebデザイナーはHTMLとCSSでページの表面を作っていくのがメインと言われています。しかし実態としては、フロントエンドエンジニアもデザインに力を入れる場合があり、WebデザイナーがJavaScriptで処理を実装する場合もあります。
Web制作とWeb開発の違いは担当部分
また上では触れませんでしたが、Web制作はWebサイトの制作、Web開発はWebアプリケーションの開発という分類をする場合もあります。この場合、Web制作にサーバーサイドの開発まで含まれるということです。
結局のところWeb制作とWeb開発の分類は紛らわしいのであまり行われておらず、求人などに記載されていても表題として記載しているイメージです。実際の業務内容を把握するには、職種やプログラミング言語や対象システムを見るのがおすすめです。
Web系の職種は区分がわかりやすいのでそれほど混乱することはありませんが、例外的にフロントエンドエンジニアとWebデザイナーは業務の重複部分が多いです。求人を探す際には職種名だけでなく、担当業務を見ると適切に判断できます。