ワークライフバランスを維持したいフリーランスが実践すべき4つのこと

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フリーランスといえば、働く時間や場所を自由に選べる、というイメージを持つ人が多いでしょう。しかし実際は、フリーランスになったものの、ワークライフバランスを保てず、仕事ばかりで休息や遊ぶための時間が確保できないと悩む人もいます。仕事と私生活の境界線が曖昧なフリーランスでは、仕事を優先してしまいがちで、往々にして起こり得ることです。

この記事では、フリーランスにとってのワークライフバランスの考え方やバランスを維持するための方法・コツを紹介します。ワークライフバランスが取りづらい理由も解説していますので、自分に当てはまる点がないかぜひ確認してみてください。また、これからフリーランスを目指す人も、事前の準備や心構えとしてぜひ参考にしてください。

フリーランスにとってのワークライフバランスとは

ワークライフバランスとは、内閣府の「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」によって以下のように定義されています。
誰もがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たす一方で、子育て・介護の時間や、家庭、地域、自己啓発等にかかる個人の時間を持てる健康で豊かな生活

人によって幸せだと感じるワーク(仕事)とライフ(私生活)の比率は異なります。仕事が80%、私生活が20%のバランスが元気に楽しく過ごせるという人がいる一方で、逆の比率の方が幸せを感じる人もいます。

フリーランスと聞くと仕事量を自分で調整しやすいため、会社員と比べるとワークライフバランスが取りやすいと考える人は少なくありません。しかし実際には、仕事と私生活の境界が曖昧になってしまい、休息が取れないと悩むフリーランスは多いです。

フリーランスのワークライフバランスが取りづらい理由

フリーランスのワークライフバランスが取りづらい理由は、主に3つあります。

  • 労働時間や休日を決められていない

  • 収入が安定していない

  • 仕事の管理ができていない


順番にご紹介します。

労働時間や休日を決められていない


会社員であれば「1日8時間」「休憩1時間」「週休2日」と労働時間や休日が定められており、雇用先のルールに従って出退勤します。近年は残業に対して厳しく、仕事をしたくても退勤させられるという企業も増えてきました。

一方、フリーランスは、労働時間や休日を自分で決めなければなりません。とくにテレワークで働くフリーランスは自宅で仕事を進められるため、「睡眠時間を削ってでも早く仕事を仕上げたい」「家事が二の次になる」といった状態に陥りやすいです。

自分で意識してワークライフバランスを取ろうとしなければ、つい仕事を優先してしまいがちです。

収入が安定していない


フリーランスは自分で仕事をした分だけ稼ぎがあります。調子のいいときは収入が多くなる一方で、案件によっては収入が激減することもあります。

会社員のように一定の給料が約束されていないため、「稼げるときに稼ぎたい」と考えるフリーランスは多いです。そのため、仕事の依頼を断れず、私生活の時間よりも仕事を優先してしまいます。

とくに、独立したばかりのフリーランスは「思っていたより収入がない」と感じ、実績作りのためにがむしゃらに仕事を引き受けてしまうケースはよくあります。

仕事の管理ができていない


仕事の管理ができていないと、ワークライフバランスが取れていないと感じます。仕事を選べる自由さはフリーランスの醍醐味です。しかし、どのような仕事でも引き受けていると、長時間労働で疲弊してしまう可能性があります。

また、フリーランスには本業以外にやらなければならない作業が多いです。日々のキャッシュフローの管理や請求業務、確定申告など、会社員時代には見えなかった業務をこなすための時間も確保しなければなりません。

フリーランスのワークライフバランスが崩れることによる弊害

フリーランスのワークライフバランスが崩れると、仕事にも私生活にも弊害が出てしまいます。ここでは、3つの弊害についてご紹介します。

  • 体調を崩して仕事ができなくなる

  • 仕事に対するモチベーションが下がる

  • 家族や友人との関係が崩れる


順番に確認しましょう。

体調を崩して仕事ができなくなる


睡眠時間を削ったり、食事を蔑ろにしたりする生活を続けていると、体調を崩して仕事ができなくなってしまう可能性があります。万が一、フリーランスが仕事ができない状態になってしまうと、すぐに収入が途絶えてしまいます。近年では、新型コロナウイルスやインフルエンザなど、症状が長期化する病気も増えており、療養中も収入のことが気になってしまうかもしれません。

また、一定期間仕事ができないと、決められた納期を守れなかったり、連絡に返事ができなかったりと、クライアントとの信頼関係に悪い影響を与える場合もあります。継続して仕事を任せてもらうためにも、体調不良によるスケジュールの遅れは避けるべきです。

仕事に対するモチベーションが下がる


ワークライフバランスが崩れると、仕事に対するモチベーションが下がってしまいます。

仕事中心の生活に満足できる人は問題ありませんが、本当は家族と過ごしたり、趣味に没頭したりしたい人もいるでしょう。「旅行するために頑張る」「週末恋人と会うために頑張る」など、私生活での楽しみを持っている方が、仕事に精力的になれるものです。

しかし、「今頑張らなきゃ」と仕事を優先してばかりいると、「何のために頑張っているのだろう」と、心がポッキリ折れてしまう瞬間が訪れてしまいます。

家族や友人との関係が崩れる


仕事ばかりを優先していると、家族や友人との関係が崩れる可能性があります。休みの日を決めなければ、遊びに出かける意欲がなくなってしまい、「気がつくと1ヶ月間休みなしで働いていた」という事態になりかねません。

仕事への意欲が高いことは否定しませんが、家族や友人、恋人との時間よりも仕事を優先してしまうと、相手は「自分をないがしろにされた」と思ってしまいます。また、何度も誘いを断られると「忙しそうだから誘わないでおこう」と遠慮されてしまい、疎遠になる原因になりかねません。

テレワークで働くライターやプログラマー、デザイナーなどは仕事のお付き合いもオンライン上に限るケースが多いです。気がつくと私生活での人間関係が悪くなり、社会から孤立したように感じる恐れがあります。

フリーランスとして生きていくために、ときにワークライフバランスを崩さざるを得ないことも

フリーランスのワークライフバランスは非常に大切です。しかし、ときにはワークライフバランスを崩してでも仕事を頑張らなければならないときがあることも事実です。

たとえば、独立したてで実績がないとき。まずは自分を売り込むために、報酬が低くてもクライアントとのつながりを作っていかなければなりません。無茶な要望であっても、睡眠時間を削って仕事で応えれば次の仕事につながるケースも多いです。

また、急に大きな案件が打ち切りとなり、収入が得られなくなる場合もあります。会社員のように出社していれば給料が約束されている働き方でないため、急に収入が半分になることも珍しくありません。理不尽だと感じながらも、新しく仕事を獲得するためにたくさん営業をかける必要があります。

このように、どのようなフリーランスにも頑張りどきが訪れます。頑張りどきに努力できなければその後の収入が減ってしまい、私生活でも金銭的に我慢せざるをえない場面が増えてしまうでしょう。

フリーランスがワークライフバランスを維持するための方法やコツ

フリーランスがワークライフバランスを維持するために実践すべき方法とコツを4つご紹介します。

  • 月に必要な収入を明確にする

  • 休日を確保してスケジュールを組む

  • 請け負う仕事を選ぶ

  • 本業以外の業務を効率化する


詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

月に必要な収入を明確にする


まず、月に必要な収入を明確にしましょう。以下のような項目に分け、生活費をシミュレーションしてみます。

  • 家賃

  • 食費

  • 光熱費

  • 通信費

  • 保険・医療費

  • 交際費

  • 預貯金・投資資金


たとえば月25万円必要だとわかれば、その金額以上を無理して稼ぐ必要はないと考えることもできます。独立したての頃は不安が多いですが、どんどん仕事を効率化していけば、同じ時間の稼働であっても稼げるようになっていくはずです。

「最低限必要な収入さえあれば大丈夫」と割り切って仕事量をコントロールしましょう。

休日を確保してスケジュールを組む


月初めに休日を設定してから仕事のスケジュールを組みましょう。たとえば、「土日は必ず休む」「18時以降はパソコンの前に座らない」と決めてしまいます。決めた範囲内でやりくりできる仕事量を請け負うように調整すれば、私生活の時間が確保しやすいです。

また、クライアントにも「土日は仕事をしていないため連絡が取れません」などと伝えておけば、連絡や急な依頼を控えてもらえます。あらかじめ休日を共有しておけば連絡が遅れても不信感につながりません。

請け負う仕事を選ぶ


請け負う仕事を選定しましょう。ワークライフバランスを重視する場合、注目すべきポイントは報酬です。1つのプロジェクトを時給換算し、効率よく働けるかを判断しましょう。

時給換算をするためには、納期までにかかる時間を予測する必要があります。独立直後は難しいかもしれませんが、1〜3ヶ月経ったら自分の仕事のスピードがわかってくるはずです。だらだら仕事をせずに、時給を意識しながら業務を進めることも大切です。

また、同じクライアントから継続して仕事をもらえると効率的に稼げます。なぜなら、打ち合わせ時間が短縮でき、仕事の進め方の確認のために時間を使う必要がないからです。

効率よく稼げるようになってくると、仕事に充てる時間を減らしていけます。

本業以外の業務を効率化する


本業以外の業務を効率よく処理できるように工夫しましょう。たとえば、銀行業務はネットバンクを活用したり、請求業務や日々の帳簿のためにシステムを導入したりと工夫できることはたくさんあります。

フリーランスには本業以外にやらなければならない雑務が意外と多いです。できるだけ効率よく処理できる仕組みを作り、本業に集中できる環境を自ら作りましょう。

まとめ

フリーランスは自由な分、仕事の時間も私生活の時間も自分で決めて管理しなければなりません。独立した直後は仕事に集中しなければなりませんが、仕事ばかりの働き方を続けると体調不良やモチベーション低下につながります。

休息や趣味、遊びの時間を十分に確保するためには、あらかじめ自分で休みの日を決め、仕事の効率を高めていく必要があります。仕事と私生活のバランスを上手に保ち、フリーランスとしての人生を謳歌しましょう。
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サックルマガジン編集部

デジタルクリエイティブの最新情報を発信する情報マガジン「サックルMAGAZINE」の編集部です。運営会社サックルは「ニーズがあるクリエイター集団でい続ける」を掲げ、創業13年目を迎えました。デジタル領域のプロとして、メディアを通じて多くのビジネスマンに有益な情報を発信しています。

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