そこでこの記事では、EFOについての基本的な内容や具体的な施策などについて分かりやすく解説していきます。
EFOについての基本を押さえたいという方は、是非最後までお読みください。
EFO(エントリーフォーム最適化)とは
■EFOとは?
EFOとはEntry Form Optimizationの略で、エントリーフォーム最適化のことを指し、Webサイトの様々な入力フォームを、ユーザーが入力しやすいように最適化させることです。
Webサイトにはお問い合わせや資料請求といった、様々なアクションを行うための入力フォームが存在しています。
それらの入力フォームは、企業にとって見込み顧客の獲得や契約に繋がる重要な窓口とも言えます。
しかしページコンテンツと比較し、サイト制作後に改善の対象となることは少なく、入力フォームの段階で機会損失をしている可能性は往々にしてあるというわけですね。
そこでEFOに取り組みユーザー体験を向上させるとともに、成果に繋げていくという考え方が注目され始めたのです。
■EFOの効果
続いてEFOに取り組んだ結果どのような効果が得られるのかを見ていきましょう。
・効果①:CVRが向上する
EFOの効果としてまず挙げられるのが、CVRの向上です。
例えば以下の事例があったとしましょう。

この場合上記の表のとおり、最終的なCVRは4%となりますよね。
しかしEFOに取り組むことで、入力フォーム到達から入力完了に至るまでの道筋を最適化することで、入力完了者を8名まで増やすことができたとします。

そうするとCVRが8%へ向上したことになるのです。
・効果②:費用対効果の改善
またCVRが向上した結果、顧客獲得における費用対効果の改善という効果も得ることができます。
先の事例に「サイト集客のためにWEB広告費に1万円をかけた」という条件を付けくわえて見てみましょう。

この場合の最終的なCPA(顧客獲得単価)は、2,500円です。
しかしEFOに取り組み、入力完了が8名に増えればどうでしょう。

上記の通りCPAが1,250円に改善されたことが分かります。
■LPOやCROとの違い
次にLPOやCROとの違いについても簡単に触れておきます。
・LPOとの違い
LPOとはLanding Page Optimizationの略で、ランディングページ最適化のことを言います。
LPにアクセスした見込み顧客に、こちらの意図したアクションまでしっかりと到達してもらうように最適化を図っていくことになります。
問い合わせフォームの最適化を図るEFOとは、最適化の対象が異なるわけですね。
・CROとの違い
CROとは、Conversion Rate Optimizationの略で、CVRの最適化を指す言葉です。
WEBサイト全体のページにわたって調整を行い、CVRを高めていくための取り組みを指しています。
EFOもLPOも、CRO施策の一部という位置づけとなるのです。

EFOが必要なエントリーフォームの特徴
■特徴①:入力項目が多い
皆さんも何かの申し込みや手続きを行う際に、入力項目が多くて途中でやめてしまったということはあるでしょう。
入力項目が長いと分かった時点で離脱してしまう方もいるので、注意が必要と言えます。
■特徴②:入力フォーム内にリンクなどがある
入力フォーム内にトップページや他のページへのリンクがあったり、広告などが表示されたりするケースも見かけますが、EFOの観点でいえば絶対にNGです。
折角入力フォームに来てくれたのに、途中で別ページや広告のリンク先に移動したまま、戻って来なくなってしまっては本末転倒でしょう。
■特徴③:入力内容がリセットされる
「確認画面でエラー表示になったため、入力画面に戻ったら、入力内容が全てリセットされていた」という経験をお持ちの方は少なくないと思います。
一度リセットされた時点で、入力のモチベーションが著しく下がってしまうので、離脱してしまうのは仕方がないと言えるでしょう。
■特徴④:必須項目が分かりにくい
また必須項目や任意項目の違いがわからない入力フォームも、EFOが必要となります。
折角入力を完了して確認画面に移ったのに、「必須項目エラーがまだまだたくさんあった」となれば、一気に煩わしくなってしまいます。
■特徴⑤:半角・全角指定が分かりにくい
入力フォームには半角指定や全角指定をしている項目が往々にして設けられますが、その指定が分かりにくいと、何度も確認画面でエラー表示されることになります。
一度であればまだしも何度もエラーを繰り返してしまうと、「もうやめよう」となっても仕方がないと言えますね。
EFOの具体的な施策とポイント
■施策①:項目を最小限に絞る
まずは入力フォームの項目を最小限に絞る必要があります。
最小限に絞りつつ、さらに必須項目を分かりやすく目立たせるなどの工夫をすることが重要です。
【ポイント】
項目の多さだけに限らず、その項目について入力する工数がどれだけあるかも重要なポイントです。
プルダウンで選べたり、単語を入力したりするだけの項目よりも、文章を入力しないといけない項目の方が負担はかかります。
そのため項目数だけに囚われるのではなく、できるだけ文章で入力するような項目を減らすことも重要です。
■施策②:余計な出口を無くす
入力フォーム内の余計な出口を無くすという点も重要です。
基本的に入力フォームからの出口は
・「入力内容を送信する(もしくは確認画面へ)」
・「戻る」
のみにしましょう。
【ポイント】
広告を表示するケースは稀ですが、サイトのグローバルメニュー(Webサイトの各ページに共通して設置されているサイトの案内メニュー)を上に表示させたまま、というケースは少なからず見受けられます。
入力フォーム画面ではグローバルメニューですら離脱の誘因になるため、注意しましょう。
■施策③:全角や半角指定を減らす、もしくは分かりやすくする
全角や半角指定を減らす、分かりやすくするという点もEFOにおいて重要な施策となります。
分かりやすい位置に全角、半角と記載することは勿論、できる限り指定を減らすことを考えてみてください。
【ポイント】
確認画面でエラーとして表示してからでは、行ったり来たりを繰り返してしまう可能性があります。
そのため入力時点で誤った入力をした場合、すぐにエラーメッセージを表示するなどの工夫を行うことで、ユーザーの利便性を高めることができるでしょう。
■施策④:確認画面から戻っても、入力情報を残しておく
上記の施策を施したとしても、エラーを残したまま確認画面に行ってしまうユーザーは一定数いると思います。
そのため確認画面から戻った際に、入力値を引き継げるようにしておくことが肝要です。
【ポイント】
そもそも確認画面から戻ってくること自体を減らす方向で検討することが重要になります。
そのため先の施策に加えて、あらかじめ入力フォームに記載例などを表示しておくなどの工夫が必要でしょう。
まとめ
入力フォームは他のWebページ等と同様に、分析と改善を繰り返していく必要があるとお分かりいただけたと思います。
この記事が貴社の入力フォームの質を高めていくきっかけとなれば幸いです。