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システム統合の方法と検討のポイント メリット・デメリットを解説

2020/09/29

システム統合の方法と検討のポイント メリット・デメリットを解説

企業の合併やグループ企業の再編などで、避けて通れないのが情報システムの統合です。もしシステム統合に失敗すると、それは経営面においても、社会的影響においても大きなダメージを受けます。このため、スムーズなシステム統合の実現こそ、経営統合の成否の大きな鍵を握っていると言っても過言ではありません。

 

また、情報システムの統合は、何も企業の合併や再編に限った話ではありません。経営戦略遂行のため、情報システムの見直しに伴うシステム統合のケースも多数あります。

 

システムをスムーズに統合するにあたり、成否の鍵を握っているのがシステム統合方法の検討であり、計画立案です。この記事では、システム統合の方法とメリット・デメリット、そしてシステム統合の検討のポイントを解説します。

システム統合の方法 それぞれの方法のメリット・デメリット

システム統合の方法には、主に以下の3つがあります。以下にその方法とメリット・デメリットを紹介します。

新規システムを構築する


1つ目は「新規システムを構築する」という方法です。統合前の全てのシステムを廃止し、これらのシステムにある機能やデータ構造を新たに設計・開発します。対等合併では、よく行われるシステム統合の方法です。

この方法のメリットは以下が挙げられます。

・全く新しいシステムを構築するため、統合後の経営戦略に基づいた新たなビジネスや業務に対応しやすい。

新たな機能やデータ構造を設計できるため、既存システムでは難しかった業務の効率化や自動化を進めることができる。

その一方で、以下のデメリットがあります。

全く新しいシステムを構築するため、要件定義や設計を相手側のシステム担当者や業務担当者と何度も協議する必要がある。このため、システム統合の期間と費用は3つの方法の中で一番かかる。

・既存システムで実現している機能を新システムに移植する必要がある。但し、全く新たに開発する必要があるため、不具合が生じる可能性がある。

システム設計を新規で行うために新たなビジネスに対応しやすいメリットがある一方で、システム統合の期間や費用がかかるデメリットがあります。

どちらか一方のシステムに片寄せする


2つ目は「どちらか一方のシステムに片寄せする」方法です。これは、統合対象となるシステムが複数ある場合、どれか1つのシステムを存続させ、残りのシステムはそれに合わせて機能やデータを移行するという方法です。システム統合後、存続システム以外のシステムは廃止となります。

この方法のメリットは以下が挙げられます。

・既に存在する一つのシステムに合わせて統合を行うため、不具合の生じるリスクが他の2つの方法に比べて少ない

・一般的に2つの方法に比べて統合の準備期間が短くて済む

一方、デメリットとしては以下が挙げられます。

・廃止となるシステムで行われている業務は存続システムの機能内で行わなければならない。このため、業務内容によっては手順の変更が余儀なくされ、場合によっては業務負荷が高くなる。また、存続システムにない機能の場合は、追加開発が生じる。

・存続するシステムのデータ体系によっては、廃止システムのデータ移行が最小限しか行われないことがある。その場合、システム統合後に廃止システムの過去データの検索ができなくなる可能性がある。

廃止されるシステム側にとっては業務負荷が高まる、もしくは仕事がなくなるといった懸念から、この方法の場合、システム統合の検討の際には激しい綱引きが生じることがあります。

双方のシステムを残し、データ連携を行いながら統合する


3つ目は「双方のシステムを残し、データ連携を行いながら統合する」方法です。これは、オンラインでデータのやり取りを行いながら対象となるシステムのデータの整合性を保つことで、経営情報や会計情報など、統合後のデータを可視化できるようにするという方法です。

この方法のメリットは以下が挙げられます。

・それぞれのシステムが存続して統合されるため、業務への影響が他の2つの方法に比べて最も少ない。

一方、デメリットとしては以下が挙げられます。

・対象システム間のシステムやデータの差異を埋める必要があるため、システム構造が複雑になる。

システム構造が複雑になるために拡張性があまりなく、新たな機能開発が難しくなる。

・データ変換ができない、想定外のケースが生じるなど、データ連携上の不具合が生じることがある。

この方法は、先の2つのシステム統合を実現する過渡期によく用いられます。

システム統合検討のポイント

システム統合後のあるべき姿を描く


システム統合検討における1つ目のポイントは「システム統合後のあるべき姿を描く」ことです。

システム統合は、業務効率化や機能の集約化はもちろん、新たなビジネスの創造など、経営戦略に基づき行われます。「システム統合後のあるべき姿を描く」ことで、統合後の経営戦略の実現プロセスを具体的にイメージすることができます。

実現プロセスを具体的にイメージできれば、「このプロセスを実現するためには、この機能が必要だ」「統合後のシステムでは、この機能を捨てる」といった判断ができるようになります。

スケジュールに余裕を持った計画を立てる


システムを統合するには、システム開発はもちろん、その前に行う現状調査やシステム化計画、データ移行や新システムの研修など、膨大な作業が行われます。そして、これらの膨大な作業を稼働まで安全に進めることが必要です。

しかし、システム統合日を先に決め、それに合わせてスケジュールを組むと、余裕のないスケジュールとなりがちです。事実、稼働日ありきでスケジュールが引かれたために稼働後にトラブルが多発した事例は数え切れません。その多くは十分なテストを行う時間が確保できず、テストで確認すべき不具合が発見されなかったことが原因です。

稼働後にシステムトラブルが発生すると、時には社会的信用を失いかねません。このため、計画を立てるにあたっては、スケジュールに余裕をもたせてシステム統合のための各作業が十分にできるようにすることが大切です。

専門家の力を借りる


システム統合の検討ポイントとして、「システム統合後のあるべき姿を描く」「スケジュールに余裕を持った計画を立てる」と紹介しましたが、これらを全て社内で行うのは難しいのではないでしょうか? 特にシステム統合化計画を立てるに当たり、社内の情報システム担当だけで、システム統合作業にどのくらいの工数がかかるのかを見積もるのは難しいのが一般的です。

このため、業務分析やシステム統合計画立案の段階から、システム開発のプロなどの「専門家の力を借りる」ことをお勧めします。

専門家の力を借りることで、システム統合化の検討で発生した課題の解決方法の提案やシステム統合をスムーズに進めるためのアドバイスを得られます。これらの提案やアドバイスを計画立案段階でシステム統合のプロセスに組み入れることで、スムーズかつ安全にシステム統合を進めることができます。

まとめ

システム統合の方法には、「新規システムを構築する」、「どちらか一方のシステムに片寄せする」「双方のシステムを残し、データ連携を行いながら統合する」の3つの方法があります。

また、システム統合によって効果をあげるためには「システム統合後のあるべき姿を描く」ことが、稼働まで安全に作業を進めるためには「スケジュールに余裕を持った計画を立てる」ことが大切です。そして、一般的に社内の情報システム担当者のみだけではシステム統合を行うのは難しいため、早い段階で「専門家の力を借りる」のが良いでしょう。

弊社には、数々のシステムのリニューアル、統合に携わった実績がございます。システム統合やリニューアルに関わるお悩みやご相談がございましたら、是非、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人 Sackle編集部

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