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コンテンツマーケティングの歴史から考える良質な記事とは?

2020/12/18

コンテンツマーケティングの歴史から考える良質な記事とは?

「コンテンツマーケティングで成果を出すには、高品質な記事が大切」と言われますが、この「高品質な記事」とはどんなものを指すのでしょうか?

この記事では、Googleのアップデートのたびに翻弄されてしまう事業者やコピペチェックやYMYLジャンルの厳しい規制に悩むライターへ向け、コンテンツマーケティングの歴史やGoogleのアルゴリズムの歴史を紐解きながら「高品質な記事」について考えてみたいと思います。

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、なんらかの悩みを抱えた読者にとって魅力ある情報を発信することで、将来のお客様になりうる読者を集めるマーケティング手法です。

商品の魅力をアピールする広告とは異なり、コンテンツマーケティングは直接商品やサービスに関わる情報を積極的には発信しません。商品の購入やサービスの利用を検討中の方が悩んでいるであろう情報を発信するのが特徴です。

コンテンツマーケティングの歴史

コンテンツマーケティングの起源とされているのは、およそ100年前に刊行されたの農業情報誌「THE FURROW」です。鹿のエンブレムで知られる農機具メーカー「JOHN DEERE」が最新の造園技術や農畜産事情などを紹介している雑誌で、2020年現在も季節刊行されているロングセラーとなっています。

企業がカタログではなく情報誌をつくり、商品を直接売るのではなく顧客の信頼を勝ち取ろうとしたこころみは非常に画期的で、一躍人気のマーケティング手法になりました。

1900年代当時は紙媒体が主でしたが、2000年代に入りインターネットの普及やGoogleの台頭を経て、オンラインでのコンテンツマーケティングが人気になってきました。

日本でもコンテンツマーケティングはブームになっており、名だたる大企業も独自メディアを持つ時代になってきています。

コンテンツマーケティングとGoogle検索アルゴリズム



「Googleのアップデートのたび、記事の順位が大きく変動する」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。オンラインで行われるようになったコンテンツマーケティングは、Google検索アルゴリズムの影響を大きくうけるようになりました。

Google検索アルゴリズムとは、Googleで検索をかけたとき、表示される記事の順番を決定しているシステムです。読者は多くの場合、上の方に表示された記事を真っ先にクリックするので、コンテンツマーケティングで成果をあげるならGoogleのアルゴリズムをよく理解し、上位表示される記事の特徴をつかんでおかなければなりません。

Googleはアルゴリズムの細かい基準を発表していませんが、「Googleウェブマスター向けガイドライン」の「品質に関するガイドライン」として以下の4項目を設定しています。

 

基本方針

・検索エンジンではなく、ユーザーの利便性を最優先に考慮してページを作成する。

・ユーザーをだますようなことをしない。

・検索エンジンでの掲載位置を上げるための不正行為をしない。ランクを競っているサイトや Google 社員に対して自分が行った対策を説明するときに、やましい点がないかどうかが判断の目安です。その他にも、ユーザーにとって役立つかどうか、検索エンジンがなくても同じことをするかどうか、などのポイントを確認してみてください。

・どうすれば自分のウェブサイトが独自性や、価値、魅力のあるサイトと言えるようになるかを考えてみる。同分野の他のサイトとの差別化を図ります。

引用:Google検索セントラル ウェブマスター向けガイドラインhttps://developers.google.com/search/docs/advanced/guidelines/webmaster-guidelines?hl=ja

 

 

要約すると、Googleが上位表示するサイトの条件は以下の4項目になります。

・ユーザーにとって利便性の良いサイト

・ユーザーを騙す意図がないサイト

・検索順位を上げるための不正行為がないサイト

・独自性・価値・魅力のあるサイト

この4項目から外れたサイトは容赦なく順位を下げられてしまいます。良い記事を上位に、質の悪い記事を下位または表示させないようにするための大規模アップデートが過去に何度も行われてきました。

コンテンツマーケティングとGoogleの主要アップデート

Googleは利用者の利便性を高めるため、頻繁にアップデートを行なっています。中でも年に2〜4回行われている「コアアルゴリズムアップデート」と呼ばれる大規模アップデートは、コンテンツマーケティングに大きな影響をおよぼしてきました。

コアアルゴリズムアップデートから、特にコンテンツマーケティングに影響を与えたものを抜粋して紹介します。

パンダアップデート(2015)


大規模アップデートの筆頭にあげられるのが、2015年のパンダアップデートです。

自動作成された記事など内容が薄かったり、広告のためにあるような低品質な記事を淘汰し、ユーザーにとって価値のある記事を上位表示するために行われたのがこのパンダアップデートです。

このパンダアップデートで「低品質」と判断されないため、コンテンツマーケティングでは記事の制作時に「コピーチェック」が導入されるようになりました。外部サイトからそのまま持ってきたような内容や、オリジナリティがない二番煎じの記事をコピーチェックで排除するのはこのためです。

具体的に類似率がどれくらいあると順位が下がるのかGoogleは公表していませんが、コピーチェックは記事が「低品質」と判断されないための大切な基準になっています。

逆に「高品質」と判断されるのは、「研究や詳細なレポート、詳しい分析結果を含むオリジナルコンテンツやオリジナルの情報など」とされています。独自で情報を集めてまとめた記事や、専門家の監修がある記事、既存の情報をわかりやすく並べて分析したような記事などは順位が上がる傾向にあります。

 

ペンギンアップデート(2016)


パンダアップデートと並ぶ大規模アップデートとして、2016年のペンギンアップデートが挙げられます。

パンダアップデートと同様、ユーザーの利便性向上のために行われたペンギンアップデート。パンダアップデートが主に記事の内容に対して行われたのに対し、ペンギンアップデートはサイトに対して行われました。

ペンギンアップデートの前は、検索エンジンを騙して質の低い情報を上位表示させる「ブラックハットSEO」と呼ばれるテクニックが横行していました。

ペンギンアップデートによりユーザーではなく検索順位を気にするようなサイト、小手先のテクニックを使って本来あるべき順位より上位に表示するようなサイトは淘汰されるようになりました。

 

健康アップデート(2017)


さらにコンテンツマーケティングに大きな影響を与えたのが、2017年の健康アップデートです。先述したパンダアップデートやペンギンアップデートは世界規模ですが、健康アップデートは日本国内のみが対象です。

人の生死や健康を大きく左右してしまう可能性がある医療・健康ジャンルの記事が対象で、専門性・権威性・信頼性の高いサイトが上位表示されるようになりました。大手製薬会社の記事など専門家の記事が上位表示され、個人サイトやまとめサイトなどの順位が落ちました。

この医療アップデートでは、医療・健康のみならず、関連するさまざまなジャンルが大きな影響を受けました。

・医療業界

・健康業界

・健康食品業界

・ダイエット業界

・コスメ業界

現在はこれらのジャンルが中心ですが、今後のアップデートでだんだん広がり、YMYLと呼ばれるジャンル全体に広がっていくとされています。

YMYLとは「Your Money or Your Life」の頭文字をとったもので、ユーザーのお金や生活に大きな影響を与えるジャンルのことを指します。

・金銭取引

・金融情報

・医療情報

・法律情報

・災害などの重大ニュース

これらのジャンルは偽情報が出回ると、ユーザーの人生に大きな影響が出てしまうため、細心の注意を払って記事を書かなくてはなりません。

YMYLにあたる記事を作るときは、ユーザーのためになる高品質な内容にするのはもちろん、専門性・権威性・信頼性がはっきり分かるようにしておくのがポイントです。

・責任者情報を明示する

・監修者をつけるなど記事の内容の裏付けとなる情報を明示する

・定期的に情報をアップデートして最新のものにしておく

これらに加えて、薬機法など法律を意識したライティングも必要になってきます。

 

その他のアップデート


他にもフェイクニュースの取り締まりをしたアウルアップデート(2017)、検索欄に打ち込まれたキーワードをそのまま検索するのではなく、ユーザーが知りたい情報を推察して関連性の高い記事を上位表示できるようになったハミングバードアップデート(2019)など、Googleでは他にもさまざまなアップデートが行われています。

アップデート情報はGoogleのオフィシャルブログ「Google検索セントラルブログ」で告知されるので、目を通しておくと順位変動の理由が推察できたり、素早い対応ができるようになるでしょう。

コンテンツマーケティングに求められる「高品質な記事」とは




コンテンツマーケティングは、企業がカタログではなく情報誌をつくり、商品を直接売るのではなく顧客の信頼を勝ち取ろうとしたところから始まりました。

オンラインが舞台となったコンテンツマーケティングにおいては、Google検索アルゴリズムの影響も大きく受けるようになりました。Google検索アルゴリズムの影響を受け、コピーチェックやYMYLジャンルの規制強化など、オンラインのコンテンツマーケティング特有のチェック体制が敷かれてきました。

コンテンツマーケティングの本質としても、Google検索アルゴリズムの理念としても、良い記事に求められるのは「ユーザー視点」ということにあります。

当たり前のことではありますが、ユーザーにとって悩みや興味を的確に解消できる内容であり、読みやすく面白く、どこかの二番煎じでもなく、特にYMYLジャンルにおいては人生の転換期となる時でも信頼できるような情報が「高品質な記事」です。

そんな記事を量産するのはなかなか難しいですが、「顧客の信頼を獲得する」という根本に立ち返れば、当たり前のことでもあります。小手先のテクニックに頼らず、ユーザーファーストの記事を集めたコンテンツがコンテンツマーケティングにおいては必要とされています。

withコロナ・afterコロナ時代のコンテンツマーケティング

日本におけるコンテンツマーケティングブームは2016年にピークを迎え、そこからはWeb集客のひとつの手法として安定した地位を確立していました。

しかし2020年のコロナウイルス感染拡大や、それに伴うステイホームやテレワーク化に伴い、コンテンツマーケティングが再び注目を浴びています。

家から出られず商品を手にとって選ぶことのできない消費者が、失敗せずに買い物をしたいと思ったら、ネットを駆使して情報を集めにかかることでしょう。

今まではFMOT(First Moment Of Truth)、店に入ったときの雰囲気や、商品を目にしたときのファーストインプレッションで商品を購入するか否かを検討していました。しかし近年はZMOT(Zero Moment Of Truth)、ネットで事前に情報収集しており、店に入る時には既に買う商品が決まっているのが当たり前の時代になりつつあります。

コロナウイルス感染拡大以前からこの流れはありましたが、ステイホームでさらに加速しました。オンラインの信頼できる情報は今まで以上に大きな価値を持つようになりつつあります。

さらに「コロナ不況で困っている生産者やショップを応援したい」との消費者意識もあり、生産者の人柄や商品のコンセプトが伝わるコンテンツなどにも人気が集まっています。文字情報が主の記事のみならず、動画やラジオなども頻繁に使われるようになってきました。

これからのコンテンツマーケティング業界はおそらく加速していくでしょう。コロナウイルスによる不況の影響やクラウドソーシングサービスの台頭、副業解禁などの流れを受け、フリーランスWebライターの数も2020年から激増しています。差別化のためにも高品質の記事、いえ、記事ばかりでなく動画やラジオも含めたさまざまなジャンルのコンテンツが今まで以上に大切になってくると考えられます。

 

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この記事を書いた人 Sackle編集部

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