この記事では、
■ドメインパワーとは?
■ドメインパワーを上げるにはどうすればいい?
■ドメインパワーをチェックする方法は?
そんな疑問を解決していきます。
そして最後に、検索エンジンの謎についても触れてみたいと思います。
ドメインパワーとは
ドメインパワーが強いほどSEOに有利となり、上位表示されやすくなります。
検索エンジンからどれほど評価されているかの指標がドメインパワーなので、上位表示を目指すのならば是非とも上げておきたいところです。
ドメインパワーを上げる4つの方法
この4つの対策を徹底すれば、自ずとドメインパワーは上がっていくでしょう。
①被リンクを増やす
被リンクは外部SEOの王道
被リンクの獲得は、ドメインパワーを強化するための王道にして、最も効果のある方法です。
基本的には、被リンクを受ければ受けるほど、ドメインパワーは上がっていきます。
相互リンクは避ける
ただし、相互リンクで被リンクを増やそうとするのは間違い。
一昔前までは、相互リンクは被リンク獲得の手段として非常に有効でしたが、現在ではほとんど効果がない上、やりすぎるとペナルティを受ける場合もあります。
相互リンクで意味を為すのは、相手ドメインが強力な場合のみですので、迂闊に相互リンクの誘いに乗ったり、自分から依頼したりするのは避けましょう。
ナチュラルリンクの獲得を目指す
被リンクとして評価されるのは「ナチュラルリンク」です。
ナチュラルリンクとは、相手からの一方的な外部リンクのこと。
「オーガニックリンク」・「自然リンク」とも呼ばれます。
特に昨今は、サイトからのリンクだけでなく、TwitterやFacebookなどのSNSから張られるリンクも評価されることがわかっているので、いかにしてナチュラルリンクを得るかが肝になってきます。
なお、ナチュラルリンクを得るために重要なのが、次のテーマである「良質な記事」です。
②良質な記事を増やす
現在のSEOにおける最も重要な要素が、「クオリティの高い記事(=ユーザーが求める記事)」を書くことです。
ユーザーがすぐに離脱せずにじっくりと読んでくれるような良質な記事が増えれば、自然にドメインパワーも上がっていきます。
ここで大事なのは、「良質な」という部分。
記事のクオリティを無視し、ただ闇雲に記事数を増やせばいいというものではありません。
低品質な記事が増えてしまうことは、SEO的にはむしろ逆効果です。
ドメインパワーを上げるため、「なかなか検索順位が上がらない」「品質的に納得していない」という記事は、加筆修正するか、もしくは削除してしまうことをお勧めします。
質の悪い記事がサイト内にあるくらいならば、無い方がマシなのです。
ここで、「良質な記事とは?」という疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
一言で言えば、「検索意図を充分に満たした記事」が良質な記事となります。
検索意図については、以下の記事をご参照ください。
▼参考記事
【SEO】検索クエリから検索意図を知るための具体的なテクニック
③内部リンクを適切に張り巡らせる
外部リンクほど強くないとはいえ、内部リンクも立派な被リンクです。
関連する記事には積極的に内部リンクを張っていきましょう。
とはいえ、ただ張ればいいというものではないので、適切なタイミングで適切な記事へのリンクを張るよう心掛けてください。
④定期的に更新を続けながら年数を経る
間接的なSEO効果あり
なるべく更新頻度を高く保ちながら運営年数を重ねることも、ドメインパワーを高める間接的な要因となります。
更新頻度の高いサイトはユーザーが再訪しやすくなり、サイト滞在率も上がります。
Googleは滞在率の高いサイトを好みますので、ドメインとしての評価も高まっていきます。
ドメインエイジ自体は無意味
以前は、ドメインエイジ(ドメインの年数)が古ければ古いほどドメインも強くなると言われており、実際にその傾向がありました。
しかし現在は、ドメインエイジはSEOに関して全く無意味なものとなっています。
「でも、長く運営されているサイトは、検索上位に出てきやすいじゃないか」
そう感じている方もいると思いますが、それには理由があります。
長く運営されているサイトは、良い記事を生み出し続けているからこそ長年続いてる可能性が高いわけであり、結果的にドメインエイジが古いサイトは検索上位に出やすくなるのです。
決して、ドメインエイジが古いから評価されているわけではありません。
事実、Googleの中の人であるジョン・ミューラー氏が、「ドメインエイジはSEOに関係ない」という主旨の発言を何度もしています。
SEOは常にブラックボックスであり、正しい答えを知る機会はなかなかありませんが、ことドメインエイジに関しては公式に否定されています。
ドメインパワーの調べ方
無料ツールの場合、大抵はチェック回数や機能に制限が設けられています。
本格的にSEOに取り組む場合は、有料ツールの使用も検討すべきでしょう。
無料のチェックツール
■パワーランクチェックツール
調べたいドメインのドメインパワーを知ることができます。
使用方法は簡単で、ドメインを入力して「チェック」のボタンを押すだけです。
無料の場合は一日に一度しか利用できませんのでご注意ください。
なお、ドメインを入力する際は「wwwの有り無し」や「index.htmlの有り無し」などに気を付け、正確に入力しましょう。
■Moz
ドメインパワーのチェックのほか、競合サイトの分析を行なうことも可能です。
日本語対応していない上、無料アカウント登録が必要であることがネックですが、世界中で利用されている精度の高いツールとなっています。
有料のチェックツール
■ahrefs(エイチレフス)
有料版のドメインパワーチェックツールとして非常に有名なのが、このahrefsです。
DR(ドメインレーティング)が高いほど、ドメインパワーが強いということになります。
ドメインパワー以外にも、SEOに関する様々な情報を得ることができます。
■Majestic(マジェスティック)
ahrefsと並ぶ、イギリス発のSEOチェックツールです。
日本語対応となっているのがありがたいところ。
被リンク数、被リンク元のドメイン数、被リンクの質などが一目でわかります。
ドメインパワー0の場合は検索上位に出ない?
結論から言いますと、そんなことはないので心配無用です。
ドメインパワーがゼロ、もしくはそれに近い状態であっても、クオリティの高い記事さえ書き続けていれば、記事によっては2~3か月程度で上位表示されることも珍しくありません。ドメインパワーの強いサイトの場合、記事の公開から数日でランクインすることもめずらしくなく、ドメインの強弱が影響するのは、どこまで順位が上がるかというより、順位が上がるのに要する日数である、と言えるかもしれません。したがって、ドメインパワーがないサイトであっても、気長に待つことで上位表示は十分勝ち取れます。
そもそも、しっかりと記事を書き続けていれば、ドメインパワーが「0」である状態はそんなに長くないので、あまりドメインパワーのみに囚われず、それよりも記事の質を高めていくことに心を砕いていく方が遥かに有意義でしょう。
検索エンジンの不思議
SEOにおいて、ドメインパワーが重要な要素であることは間違いありませんが、不可解な部分もあります。
それは、同じような内容・ボリュームの記事で、ドメインパワーも同じくらいなのに、上位表示される記事もあれば、まったく上位に上がってこない記事も存在するということです。
少し違う話になりますが、月間アクセス数が100にも満たない病院のコラムがあり、ご相談を受け、私たちSackleがそのコンテンツSEOの運用を行うことになりました。半年後、アクセス数は200万にまで伸びました。しかし運用開始前と半年後で、ドメインパワーの数値自体に変化はありませんでした。そう考えると、ドメインパワーをそこまで気にする必要はないのかもしれません。
同じような内容、同じようなドメインパワーでありながら、片方の記事は順調に上位表示を勝ち取り、片方の記事は低迷を続けることもあります。そうした不可解な現象がどうして起こるかは、Googleの中の人にしかわからないのかもしれません。あるいは、Googleの中の人でさえその因果について説明することはできないのかもしれません。Google検索を動かすエンジンは、それほど単純なものではないように思われます。
ご存知のように世界中に星の数ほどサイトがあります。その1つ1つのページを瞬時にランク付けして検索結果に表示させるというのは、それこそ天文学的な「知」の存在が必要になります。
Googleはいまや世界を代表する企業ですが、その叡智を結集したとしても、変化する人間の心、この場合ユーザーのニーズを正確に満たす完璧なアルゴリズムというものは、まだまだ生成途上と考えるのが自然なのかもしれません。
現にGoogleは絶えず検索アルゴリズムのアップデートを繰り返していますし、当初は単純なブラックハット的手法で上位表示を実現できていたのに、最近ではそういう手法はあっさり見破られ、手痛いペナルティを食らうだけで終わってしまいます。
つまりSEOにおいては、誤差は必ずあると考えるべきなのでしょう。その上で、誤差の範囲で終わらないためには、グーグルの計算式の正常値に収束されるよう、量と、それ以上に質を、充実させることです。質とは繰り返しになりますが、いかにユーザーのニーズに応えるかに尽きます。
よほどニッチでイージーなジャンルは別として、ビジネスがからむコンテンツSEOを成功させるには、ユーザーとGoogleに認知&評価されるまで、しっかりとした運用を継続する必要があります。誤差を乗り越え成果を出すには、社内にしっかりとしたリソースを確保するか、私どものようなSEOを専らにする集団にお任せいただくか、2つに1つだろうと思われます。