実際にRPAを開発するためにどのような手順があるかを知ることで、自動化がスムーズになります。
今回はRPAを開発する手順や考え方についてご説明します。
RPAを開発する手順や考え方
1.RPAができることを知る
2.単調な作業や反復する業務の洗い出し
3.RPAツールで作業手順を登録/記録する
4.実際に自動化できるかテストする
5.誰でも扱えるようにマニュアルや運用方法を考える
どれも基本的ではありますが、骨格となる大事な部分ですので、ひとつひとつしっかりとチェックしましょう。
1.RPAができることを知る
RPAによって自動化することができるのは「単調」な作業や「反復」する業務であり、人間の判断や手でなくても済むものです。また、ひとつひとつの動作が簡単かどうかも重要であり、クリックやキーの入力など細分化するとマクロ化できるような分野も自動化しやすいです。
例えば、エクセルのシートの文字列や数字のデータのセルをクリックし、何らかの社内システムにひとつひとつ入力してくような作業が向いています。逆に、メールの内容に合わせて返信したり、リアルタイムに情報を分析し、取捨選択するような人間の判断や対応が必要なものはRPAには向いていません。
2.単調な作業や反復する業務の洗い出し
RPAを開発する手順として、まずは自動化できる作業や業務の洗い出しが必要となります。自動化できないものを無理に自動化させるようなことは、この時点で避けるようにしましょう。
単調な作業や反復する業務とは、朝や昼、夕方など時間帯に合わせて必ず行う作業、または膨大なデータから同じことを繰り返すだけの作業を意味します。マウスの操作で完結するような作業はRPAに向いているでしょう。また、パターン化されているものであれば、文字列や数字に対応するような自動化も可能となります。
3.RPAツールで作業手順を登録/記録する
自動化する作業や業務の洗い出しをしたら、次はRPAツールに作業手順を登録したり、記録したりします。パソコン上で行う作業はマウスかキーボードからの入力がほとんどです。
RPAはマウスの座標やクリック、キーボード入力の自動化が行えるので、作業手順を細分化して登録するために、実際に作業を行いながら、人間の判断や対応が必要ないかをチェックしましょう。
やはり、この時点で自動化できないものを無理に自動化しないように注意してください。
4.実際に自動化できるかテストする
RPAツールに作業手順を登録したら、テストデータなどで自動化できるかテストします。いきなり本番環境の生データで自動化のテストをしてしまうと、顧客やユーザーに迷惑が掛かる可能性がありますので充分に注意しましょう。
自動化する作業や業務に応じてスケジュールを組むことも大切です。例えば、朝、昼、夜など決まった時間、またはデータが取得されたタイミングなどなど、自動で動き始めるタイミングを見極めましょう。
5.誰でも扱えるようにマニュアルや運用方法を考える
RPAの開発手順の中で最も大切なのは、誰にでも扱えるようにすることです。最初は特定の範囲の自動化から進めて、可能な限り誰でも自動化できるようになれば、少しずつ全体の業務や作業負担が減るようになります。
その上で、仕事の属人化を少なくしながら、特定の担当者がいなくても業務が効率的に回る仕組みになるよう心がけてみてください。
まとめ
また、可能な限り自動化できるものは自動化するクセを付けることで、単調な作業、反復ばかりの業務が減り、結果として作業負担によるストレスも少なくなります。
パソコンからの入力は複雑そうに見えますが、マウスやキーボードからの入力によるものがほとんどですから、自分の作業が自動化できるかどうか、本当に人の手でなければ無理なものかを考えるようにしてみてください。
参考:RPAを導入する時の手順や事例について