今話題のRPAって何の略?意味や概要をわかりやすく解説!

システム開発 RPA

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RPAの意味とは

RPAは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略称です。

意味としては、ロボットが業務プロセスを自動化することを指します。

初めて聞く方は、そんな夢のようなロボットがあるなら、早速RPAツールを使って自動化してみたいと思われるかもしれません。しかし、RPAでどんな業務でも自動化できるのかと言うとそういうわけではなく、適した業務と適していない業務があります。

人間にもそれぞれ得意不得意があるのと同じですね。

RPAの導入を本格的に検討開始する前に、まずはRPAに適した業務について理解を深めておくと、費用対効果なども見込みをつけやすくなります。

RPAが必要とされ普及した背景

RPAに適した業務は主にバックオフィス系や事務系の「非生産的な作業」と言えます。昨今で言うところの「生産性の向上」というキーワードから考えると、非生産的な作業に人的リソースを浪費していては企業競争力に欠けることになります。

そのため、RPAによってバックオフィス系や事務系の「非生産的な作業」を自動化し、人的リソースを確保すること、同時に時間的な余裕/猶予を作り出すことで、生産性を向上させることに注目が集まりました。

実際にRPAを導入し、自社の業務体系とRPAの相性が良かった業種においては年間何万時間もの時間の削減に成功し、同時に人的リソースの解放と人的コストの削減にもつながっています。

その他、日本国内においては少子高齢化と団塊の世代の定年や退職による労働力不足が既に現実的な課題となっていることから、RPAを導入し、人的資源を「生産性のある仕事に集中させるため」にも必要とされ、普及が進んでおり、いつまでも人力で事務作業を行う時代ではなくなりつつあるのは明白です。

また、一昔前であれば人的資源の確保はそう難しいことではなく、いわゆる「代わりはいくらでもいる」といったような状況だったかもしれません。しかし、今の時代は働き方や働く人の意識も変化し、より働きやすい環境を選ぶようになりました。RPAに任せられる作業はRPAに任せて、人間としてやりがいのある仕事、生産性のある仕事を割り振れるようになることが企業や組織に求められているのもRPAが必要とされ普及している理由と言えるでしょう。

ロボットとは言っても…

RPAのRはロボティックのRですが、皆さんがロボットと聞いて想像するような「人型」のロボットではなく、工場の製造ラインなど、物理的な動きを伴う業務を代わりに行うことはできません。あくまで、オフィス内のパソコンやサーバー上の動きを対象として、決められた動きを自動実行するのがRPAの得意とするところです。

透明人間で脳の部分だけが、パソコンやサーバー内にあるというイメージでしょうか。ブルーカラーではなくホワイトカラーの業務が対象と言った方が伝わりやすいかもしれません。

また、あくまで決められた動きの自動化を行うのがRPAですので、人が考えて判断を下すような業務は単体での自動化が難しいため、AI(人工知能)との組み合わせなどを検討する必要があります。

結局、RPAは何を自動実行(自動化)できるロボットなの?

RPAは基本的に「人間がキーボードやマウスを使って行う作業」を自動化するロボットです。例えば、任意の値や文字列を入力・コピー・貼り付けを行ったり、ポインタを任意の位置に動かしてクリックをさせたりすることができます。いわゆる単一の動作の繰り返しであれば、順番がどうあれ組み合わせて自動実行・自動化が可能ということです。

視点を変えてみると、企業活動においてパソコンを使って作業する際、ほとんどがキーボードとマウスで完結します。ただし、前述したように「人が考えて判断を下すような業務」が含まれることを考えると、キーボードとマウスを使った作業の全てをRPAで自動実行・自動化できるとは言えません。

しかし、RPAは判断や分岐のない作業であれば、人間の何倍ものスピードで自動で作業してくれます。そのため、何千件もの入力業務、Excelから基幹システムへの転記、日々発生するデータの自動処理などをRPAに任せることで、大幅な作業時間の削減につながるのです。

RPAで時間や人的資源の浪費が削減されると何が良いの?

企業活動においては人的資源と時間を確保するための金銭的なコストが必須です。言い換えれば、人的資源と時間の浪費が削減されることで、金銭的なコストも削減されます。また、人的資源の確保するためにも時間的なコスト、金銭的なコストの削減する期待できます。

特に人的資源の浪費は従業員の負担につながりやすく、離職率の向上や定着率の低下を招きがちです。常に人手が足りない、万年人員不足のような状況=人的資源が確保できていない状況であり、企業や組織として健全ではありません。人的資源が確保できないまま既存の従業員の負担がますます増える状況が続けば、結果としてブラック企業と呼ばれてしまい、人材募集しても応募が来ないような状況に陥ってしまいます。

これらを改善するためにはRPAによって自動化できる部分は自動化して、自動化できない部分に人的リソースを配分、そして空いた時間と空いた人的リソースで「生産性のある仕事」に従事できるようする必要があります。結果的に従業員としても過度な負担がなくなり、お互いがお互いをサポートしやすくなれば、働きやすく、長く勤めたいと思える職場環境が構築されるということです。

同時に従業員の離職率が下がり、定着率が向上すれば採用など人事に関するコストの軽減にもつながります。職場環境が良くなり、生産性のある仕事に従事できる状況は利益を生み出しやすくなります。働きやすく、個々の生産性が高まる環境によって、企業や組織として成長力が高まれば、優秀な人材に「働いてみたい」と思ってもらえる可能性も高まります。これらのことから、RPAによって時間や人的資源の浪費が削減されることは企業や組織にとってポジティブな影響を与えるのは間違いありません。

対象業務の例

RPA単体で自動化する業務としては、例えばBtoB企業における受発注業務などがあり、Webブラウザやメールから受注データを取得し、基幹システムにアップロードできる形にデータ変換。そのデータを基幹システムへアップするまでの一連の流れの自動化などがあります。

業務部門の他、管理部門の業務などでも適用されていますが、初めて導入する際は、日々発生するような作業で、最も作業量が多い業務プロセスから自動化した方が、費用対効果を得やすく、社内承認も通りやすくなるでしょう。 

指示通りに動き、人がミスをしやすいようなチェック業務などでも間違うことがなく、辞めないスタッフとして新たな人材ではなく、RPAツールを採用するという選択肢は、今さまざまな企業で増えている選択肢です。

RPAやAIが人間の仕事を奪うって聞いたことがあるけど...

RPAの対応できる業務を担当している人であれば、RPAやAIに仕事が奪われるという考え方を見て不安に感じることがあるかもしれません。しかし、本質的には「今まで自動化や効率化できなかったものが、技術の進歩によって可能となった」と考えるべきと言えます。

単純な話、新幹線や飛行機を使えば時間もお金も少なく済むのに、車や自転車で同じ距離を移動しようとすることと似ています。働く側、従業員側としても「今までは人力・手動でしかできなかった作業」に要する時間・労力・精神的な疲労、長時間労働や残業などから解放されるというメリットがあります。

表計算ソフトが普及したことにより、紙の表から数字を抜き出して電卓でチェックするような時代が終わったように、RPAによって今まで当たり前だった作業は自動化し、人の手から話すべき時代になったと理解すべき段階です。

逆に言えば、生産性のある仕事、やりがいのある仕事に従事できるようになれば、時間に追われることなく、企業活動に専念できるようになります。実務や現場で働く人間、従業員の視点から見ても「人間の仕事を奪う」というより「人間が楽に仕事ができる」と考えた方が健全だということです。

RPAツールってプログラミングが必要?


答えはNoです。RPAツールは業務プロセスを記憶させ、プロセスが条件によって分岐する場合は、それぞれの条件と条件に応じた動きをツール上に設定することで自動化を行います。

RPAツールは各社からさまざまなものが発売されており、ツール毎に設定方法などの使い方を覚える必要はありますが、プログラミングレスで設定できるようになっています。

設定方法は説明書を読みながら覚えるというやり方もありますが、各社、ツールの使い方の指導なども製品と併せて提供していますので、社内で設定を担当する方を中心に受け、わからない点などはコールセンターなどに問い合わせるといいでしょう。

また、設定を自社でせずにツールを提供する企業に依頼することも可能です。

業務の対象範囲によってはExcelマクロなどで代替できるものもあるかもしれませんが、Excelマクロの場合、内容の解読が難しく、作成した方が退職してしまった後の変更などが難しくなってしまいます。その点、RPAは設定を見ればどこでどんな動きを指示しているのかわかるため、古くからあるExcelマクロの内容をRPAツールへ移行される企業も増えています。

まとめ


RPAというキーワードが使われるようになったのはここ数年の話ですが、ツール自体がどれもここ数年で出てきたかと言うとそうではありません。「自動化」などのキーワードで10年も20年も前からソフトを提供し、ノウハウを蓄積しているような企業から出ているものもありますので、対象の業務に合わせ、製品を比較してみるといいでしょう。

業界や業種によっては「うちには自動化する業務なんてないだろう」と考えることもあるかもしれません。しかし、日常のちょっとした業務、毎日繰り返す入力作業などなど、細かい部分においてもRPAを活用することで、日々の負担を減らすことにつながります。実際にRPAツールを導入することで「なんで今まで手作業でやっていたんだろう?」と感じれる可能性もありますので、同業他社やライバル企業に遅れを取らないよう、RPAも含めてDXの推進を進めてみてください。

 

 

 
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サックルマガジン編集部

デジタルクリエイティブの最新情報を発信する情報マガジン「サックルMAGAZINE」の編集部です。運営会社サックルは「ニーズがあるクリエイター集団でい続ける」を掲げ、創業13年目を迎えました。デジタル領域のプロとして、メディアを通じて多くのビジネスマンに有益な情報を発信しています。

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