思わず買いたくなる販売心理学のテクニックとは?

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社会は各企業から生み出される商品・サービスで溢れかえり、市場はすでに飽和状態といえます。

収益を安定させたい企業は顧客像を明確にし、個々に適したアプローチを図る必要があります。なぜなら、生活者一人ひとりの価値の多様化がますます加速し、販売活動を困難にしているからです。

しかし、古今東西、生活者にとって変わらないものもあります。それが心理学です。顧客にとっての価値を提供し続けるには人間心理を理解し、心理に沿った販売活動を行なうことが重要です。

そこで当記事では、販売心理学の概要やそのテクニックについて解説していきます。

販売心理学とは?

顧客は商品やサービスの購入にあたり、まず何らかのきっかけによってその商品・サービスを「知り」ます。そして「興味や関心」を持ち、店員から「話を聞きたく」なったり、「インターネットで調べたく」なったり、他社の商品と比較検討を行なったりします。そして、「欲しい」と感じて「購入」します。これらはすべて顧客の心や気持ちが動いた結果だといえます。

つまり、こうした心の動きの背景には、顧客の心や感情を動かす人間心理が働いています。

そして、このポイントをおさえた販売やセールスが顧客の心にある「買いたい」スイッチを押させるのです。これが販売心理学です。

販売心理学を学び実践することで得られるメリットとは?

販売心理学を学びそれを実践することで、以下のような効果やメリットがあります。

・顧客との深い信頼関係が築けるため、顧客からの信用性が増す

・顧客が自社に対して心を開いてくれるため、本音やニーズ&ウォンツを正直に話してくれるようになる

・顧客が自社や自社の商品・サービスに深い理解を示してくれ、共感力も増すため、効果的な販売が期待できる

・顧客心理に基づいているため、各種メディアに記載されるコピーライティングや発信される音声が顧客の心に刺さるようになる

・売上の飛躍や現状打破に役立ち、セルフイメージも向上する

販売で心理学を活用すると、なぜ顧客の心を動かせるのか?

販売心理学を学ぶと、人間の心の動きの基本や原則が理解できるようになるため、効果的なコミュニケーション、メッセージの発信、接し方が可能になります。

例えば、目標を達成することでさらにやる気が出るタイプの人もいれば、課題を解決したり回避したりすることでやる気が出るタイプの人もいます。こうしたそれぞれ異なる性質を持つ人々を動かすためのパターンをおさえることで、顧客との最適なコミュニケーション、アプローチの方法が選択できるようになります。

そして、顧客自らがもっと話を聞きたい、この会社(人)から買いたいという気持ちを起こしやすくなり、信頼性も増すのです。

販売心理学の5つのテクニックとは?

具体的な販売心理学のテクニックを確認してみましょう。

ラポールテクニック


家族や友人知人など、心を許せる仲の良い人と一緒にいると、自然と同じような姿勢になっていることはないでしょうか?相手が腕を組んでいるときに自分を知らずのうちに腕を組んでいる、相手がゆっくり話しているときに自分もゆっくり話してしまうなど、このようなときには信頼感や安心感が増しています。
販売心理学の「ラポールテクニック」は、こうした人間心理を応用し、相手に合わせることで効果を発揮します。例えば次のようなテクニックです。

・話し方を合わせる(スピードや間など)

・声を合わせる(大きさやトーンなど)

・言葉を合わせる(顧客が話す言葉をそのまま使う)

・姿勢や表情を合わせる(姿勢、表情、ジェスチャー、相槌、うなずきなど)

メタモデル


顧客に支持される販売戦略を行なうには、顧客の本音やニーズ&ウォンツを具体的に詳しくヒアリングすることが有効です。インタビューアーやアンケートの質を高める方法として、販売心理学の「メタモデル」は、顧客の心をより明確に知るために効果があります。
メタモデルは、いたってシンプルなテクニックで、深掘りしながら質問をし、真因を探し当てることがポイントになります。

・5W1Hに沿って質問する

・具体的なことを聞き出す(「それはどういうことなのでしょうか?」「もう少し詳しく教えていただけますか?」など)

・比較することで程度を明確にする(「それは何と比べてですか?」)

・相手のゴールイメージを明確にする(「そうしたらどうなると思いますか?」「そうしないとどうなると思いますか?」

・顧客の本音を探る(「どうしてそう思うのですか?」「どんなきっかけでそう思いましたか?」など)

メタモデルを実践することで、顧客のニーズ&ウォンツと自社の商品やサービスの価値を結び付けられる他、顧客の思考や感情が質問によって整理されるため、心に刺さるメッセージの発信が可能になります。

傾聴


傾聴は、もともとはカウンセリングの現場で使われていたコミュニケーションスキルで、相手の話に徹底して耳を傾けることで信頼性を勝ち取ります。傾聴は適度に具体的な質問で話を掘り下げながら行いますが、相槌、うなずき、共感しながら、全体の会話の7〜8割は聞き役に徹することがポイントになります。

傾聴を実践することで以下の効果が生まれます。

・顧客が他社には話さないような内容の話をしてくれる

・顧客が他社には話さなかったコンプレックスや本音を話してくれる

・顧客が自社に対して「真摯に意見や感想を聞いてくれる」と思ってくれる

・深いレベルで関係性を築ける

ポジションチェンジ


社内において販売戦略やマーケティング戦略について話し合っていると、いつの間にか「自社都合」で物事が決定してしまうことがよくあります。しかしこれでは顧客の理解と共感を深めることはできません。

販売心理学の「ポジションチェンジ」では「顧客視点」「販売視点」「第三者視点」の3つの視点を用いて物事の考察を行ないます。

ポジションチェンジの実践によって以下のようなメリットが生み出されます。

・顧客の気持ちや心理に焦点を合わせた販売が行なえる

・自社本位の販売を回避することができる

・顧客に対し心に刺さるメッセージの発信が可能になる

モデリングテクニック


どのような業界でも成功した人から学ぶことは、うまくいくための要点を押さえることにも繋がり、効率化や効果を生み出します。

販売心理学のモデリングテクニックは成功者の行動だけでなく思考や戦略もお手本にしながら結果を出すものです。モデリングテクニックはターゲットとなる人物に役者のようになりきることが重要で、視点や思考、価値基準、信念といった心の内側までモデリングしていきます。

モデリングテクニックを実践することで得られるメリットには、次のようなものがあります。

・成果を出すための思考、行動、戦略を知ることができる

・アプローチからクロージング、アフターフォローなど、顧客へ接する各段階の行動やテクニックを学べる

・言動のベースとなるビジョンや価値基準を知ることができる

・言葉やメッセージの使い方が学べる

・壁にぶつかったときの対処法が学べる

販売心理学はセルフイメージを向上させてくれる

セルフイメージは人が無意識に自分自身に関して持ってしまうイメージのことです。そのロジックでいくと、セールスやマーケティングにおいて好結果を生み出すためには、「自分は結果を出せる」とセルフイメージを持つことがとても大切です。

そうしたセルフイメージが顧客の心理に影響を与え、結果を出すコミュニケーション、接し方、心に刺さるメッセージの発信を創り出します。

販売心理学は人の心理や心の動かし方を知ることで、セルフイメージを高める効果も期待できるのです。
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デジタルクリエイティブの最新情報を発信する情報マガジン「サックルMAGAZINE」の編集部です。運営会社サックルは「ニーズがあるクリエイター集団でい続ける」を掲げ、創業16年目を迎えました。デジタル領域のプロとして、メディアを通じて多くのビジネスマンに有益な情報を発信しています。

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