その理由としては、スマホのカメラや電話・メールと連携できることや、ホーム画面に自社アプリのアイコンを配置してもらうことによるブランド認知度の向上、Push通知などを活用した集客・販促などが挙げられます。
スマホ普及率がますます上がってきている現在、スマホアプリをIT戦略のひとつとしている会社も多いです。
システムを自社内で開発していない場合、開発を外注する必要があります。本記事では、アプリ開発費用の相場や、アプリ開発業者を選定する時の注意点などについて解説します。
アプリ開発費用の相場はいくら?
ここでは、どのようにアプリ開発の費用が決まるか簡単に説明したいと思います。
アプリ開発の費用は、主に、ディレクター(プロジェクトマネージャ)、アプリ開発エンジニア、デザイナの人件費で決まります。人件費は、スキルレベルに応じて1人1ヶ月50万円〜100万円程度が相場です。
例えば、10機能程度のスマホアプリ(iOS/Android)を開発業者に依頼した場合、単価80万円のメンバー5人で1ヶ月間かけて開発するような機能であれば、400万円という計算です。これはあくまでも例ですが、小規模から中規模のアプリ開発を外注する場合は、数百万円の価格になることが多いです。
複雑な画像認識処理や、決済機能、AIを活用した機能などを盛り込んだ場合は、より高額になります。まずは、何社か相見積もりを依頼し、入手した見積もりをもとに比較検討しましょう。
アプリ開発費用の見積もりを依頼するにあたって検討すべきこと
開発依頼する機能を明確化する
まずは、アプリにどのような機能をのせるのか、しっかり検討して、明確化することが重要です。
例えばログイン機能を付ける場合は、単純なログイン画面にするのか、SMSを用いた二段階認証をいれるのかによって、大きく見積もり金額が変わってきます。
社内で仕様を決めるのが難しい場合は、企画段階からアプリ開発業者に参画してもらうこともひとつの方法です。
開発依頼する範囲(スコープ)を明確化する
アプリ開発では、企画・要件定義、デザイン検討、設計、開発、テスト、アプリ審査、公開、運用保守といった工程があります。
全体を任せると費用が高額になりますが、デザイン検討は社内で行い、アプリ開発のみ外注するのであれば費用が安くなります。
また、アプリ開発の場合は、iPhoneアプリやAndroidアプリをストアで公開するためには審査があります。審査はリジェクト(非承認)されることも多く、その対応をどこまでやってもらうのかによって、見積もり金額が変わります。
対応するOSのバージョンや機種を明確化する
iOSやAndroidは毎年バージョンアップしていくため、どのOSバージョンまで対応するのか決める必要があります。古いOSまで対象にすると、開発コストが膨らむため、どこかで線引きをする必要があります。OS毎の利用状況を確認しながら、対象バージョンを決めていきます。
また、最近ではiPhoneもAndroidも、さまざまな機種が登場しています。例えば、iPhoneの場合は、「iPhone 12」「iPhone 12 Pro」「iPhone SE(第2世代)」といったように、画面サイズが異なる複数の機種があります。機種によってデザインが崩れることもあるので、どこまでテストを行うのか検討が必要です。
アプリ開発業者を選定する時の注意点
ここでは、アプリ開発業者を選定する時の注意点について解説します。
必ず相見積もりをとる
アプリ開発の見積もりは難しく、同じ内容を各社に依頼した場合、A社では100万円、B社では300万円、C社では500万円といったように、金額が大きく異なる場合もよくあります。
決して安い価格の提案が良いというわけではありませんが、各社比較することによって、妥当な金額がいくらか見えてきます。
見積もり前提条件をしっかり確認する
アプリ開発の見積もりの場合、さまざまな前提条件が記載されているケースが多いので、しっかり確認する必要があります。
例えば、「アプリストア申請時のリジェクト対応は含まない」とか、「デザインは1回まで変更可能」といった条件が記載されている場合、この前提条件と異なった場合は追加の費用が発生します。しっかりと確認し、必要に応じて条件を変えてもらうように交渉しましょう。
長くお付き合いできるか確認する
アプリ開発は、1回開発して終わりというわけでなく、仕様変更やOSのバージョンアップなどで、今後も開発依頼する機会があります。
会社の実績、担当者との会話や対応内容などを判断し、長くお付き合いできる会社か見極めることも重要です。
まとめ
アプリ開発を外注することによって、スピーディに求めている機能を開発できるだけでなく、今後のIT戦略も柔軟に対応できるようになります。本記事を参考に、長く付き合える開発業者を選定しましょう。