Webデザイナーは多すぎるのか? 生き残りのための差別化戦略とは

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最近はWebデザイナーという職種を頻繁に耳にするかと思います。「未経験からでもWebデザイナーになれました」「Webデザイナーになって手に職をつけよう」といった文言は何度も見聞きしているでしょう。

そこで多くの人が疑問に思うことは、「Webデザイナーは供給過多になっているのではないか?」「Webデザイナーが多すぎて単価が低くなるのではないか?」といったことです。では、Webデザイナーが多すぎるというのは事実なのでしょうか。

Webデザイナーは多すぎると考えられる

Webデザイナーの明確な数は不明です。なぜなら、短期間である程度の技術を身に付けてWebデザイナーと名乗っている人も数多く、どれだけの人がWebデザイナーとして活動しているのか把握することは困難だからです。

しかし、Webデザイナーが多すぎると言われるくらいに多いのは事実でしょう。上で記載した通り、短期間で簡単なスキルを身に付けてWebデザイナーを名乗っている人が多いからです。ただし、Webデザイナーが多すぎることが問題というわけではなく、また簡単なスキルを身に付けただけでWebデザイナーを名乗るのはおかしいというわけでもありません。

Webデザイナーが多いならその現状を把握したうえでキャリアプランを描けば問題なく、またスキルがそこまで高くない人がWebデザイナーを名乗っているのであれば、その現状も踏まえて差別化を考えれば問題ありません。

なぜWebデザイナーは多すぎるのか

なぜWebデザイナーが多すぎるのかというと、Webデザイナーの基本スキルを身に付けてWebデザイナーを名乗るのはハードルが低いからです。Webデザインのスキルとは、HTML、CSSという簡易的なプログラミング言語のようなものでWebの表面のデザインを作ることです。

Webの表面のことをフロントエンドと呼びますが、Webシステムのメイン処理は基本的にサーバー側のサーバーサイドが担っています。つまりサーバーサイドの処理を作る方が難易度が高く、フロントエンドのデザインはハードルが低いということです。

厳密に言えばフロントエンドからサーバーサイドに処理を渡す部分も作る必要があり、その部分はたとえばJavaScriptという言語で実装するのが一般的です。まとめると、HTML、CSSでフロントエンドのデザインを作り、JavaScriptでサーバーサイドとの処理の受け渡し部分を実装するということです。

そしてフロントエンドの中でもHTMLとCSSのスキルだけ身に付ければWebデザイナーになれるので、Webデザイナーは数多いということです。

Webデザイナーとフロントエンドエンジニアの違いは?

WebデザイナーはWebのフロントエンドのデザインを作れる人ということでした。具体的には、HTMLとCSSを使用します。では、同様にフロントエンドを担当するフロントエンドエンジニアとは何が異なるのでしょうか。

それは、上でも触れてきた通りJavaScriptの部分も担当できるかどうかの違いです。厳密にはフロントエンドエンジニアの方が設計などに触れる機会も多いのですが、大きな違いとしてはサーバーサイド寄りの実装や、あとはフロントエンドもデザインだけでなく機能も実装できるかという点は大きな違いでしょう。

基本的にJavaScriptも含めてフロントエンド全般のスキルがあれば、Webデザイナーではなくフロントエンドエンジニアを名乗る可能性が高いです。逆に言えば、Webデザイナーはフロントエンド全般を担当できるわけではなく、Webの表面のデザインのみに特化していると考えた方が良いです。

Webデザイナーは多すぎるけれど仕事はあるのか

Webデザイナーが多すぎるということは、需要に対して供給過多になっているということです。実際、簡単なWebデザインであれば名乗りを上げるWebデザイナーは数多いでしょう。そのため、Webデザイナー間で仕事の取り合いになる可能性は高いです。

ではスキルのあるWebデザイナーなら仕事があるのかというと、これは微妙なところです。なぜなら、スキルのあるWebデザイナーはWebデザイナーを名乗っていない可能性が高いからです。

上でも触れた通り、フロントエンジニアなどのエンジニアはWebのデザイン部分も対応できます。そしてHTML、CSSのスキルがある程度身に付いたら、JavaScriptやサーバーサイドの言語も習得していくケースが多いでしょう。

つまり、Webデザインのスキルが一定以上ある人はWebデザイナーからエンジニアにキャリアアップしている可能性が高いということです。そして、需要が大きくなおかつ単価が高いのはWebデザインを含めてフロントエンド全般やサーバーサイドも丸ごと依頼できるような発注です。

Webデザイン単体でのスキルだと、どうしても低単価で数多いWebデザイナーとの仕事の奪い合いになる可能性が高いでしょう。

Webデザイナーが生き残る方法

Webデザインだけに特化していると現状でも仕事の奪い合いになり、また将来的にはWebデザインは自動化される領域が増えるのでより厳しくなるでしょう。ではどうすればWebデザイナーが生き残れるのかというと、Webデザインのスキルに別のスキルを組み合わせることです。具体的におすすめのスキルを挙げます。

開発スキル


まずはフロントエンド全般の開発ができるようになり、さらにそこからサーバーサイドのスキルも身に付ければWebデザイナーではなく、Webエンジニアとして需要が生まれます。WebデザイナーとWebエンジニアでは状況が大きく変わってくるため、Webデザインだけに特化するよりも、しっかりとプログラミングスキルを身に付けた方が得策でしょう。

WebマーケティングやWebディレクション


Webデザイナーの中には、感覚的に扱えるHTMLやCSSはできるものの、論理的に設計を考えなければならないプログラミングはハードルが高い、と考えている人も多いでしょう。そこで、WebマーケティングやWebディレクションのスキルを身に付け、Webをサービスの側面から扱えるようになるという戦略もあります。

WebサイトやWebシステムも商品なので、利益に結び付けていく必要があります。そこで、作ったものをどのように収益化するかのマーケティングや、サービスを円滑に運用するためのディレクションなどが重要になるのです。

Webデザインも含めて、Webをサービスとして収益化できるスキルがあれば需要が生まれやすいでしょう。WebマーケティングやWebディレクションのスキルアップに取り組むと、仕事を見つけやすくなります。

Webデザイナーは戦略が重要

Webデザイナーが多すぎるのは概ね事実と考えられ、Webデザインスキル単体では今後より厳しくなる可能性が高いということでした。そこで重要になるのが、既存のWebデザインスキルにどのようなスキルを上乗せしていくかです。

開発スキルやWebマーケティング、Webディレクションのスキルを挙げましたが、その他のスキルと組み合わせることも可能でしょう。たとえばSNS、YouTube、ブログなどとWebデザインスキルは親和性が高いので、情報発信しつつ情報発信の媒体をデザインするといったこともできます。

Webデザイナーの数が多いことを把握し、差別化戦略をぜひご検討ください。
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