オフショア開発する前に!知っておきたいメリット・デメリット

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国内のエンジニア不足が問題となっている昨今、オフショアでシステム開発するという選択肢や需要は近年更に高まりをみせています。
アジア圏へのオフショアはコストが安く、大きなメリットとして注目しがちですが、その大きなメリットの影には多くのデメリットも存在します。
ここでは、オフショア開発の現状や、メリットとデメリットを知ることで、実際に発注する場合の判断要素や失敗しないための知識を付けていきましょう。

オフショア開発の現状と動向

オフショア開発の際、どの国を選択するかにもトレンドがあります。

2010年ごろまでは「オフショアといえば中国」という時代でしたが、ここ数年で単価も高くなったために人気は低下し、オフショアとしての発注は減っています。

オフショア開発先のランキングを見てみましょう。

1位 ベトナム(52%)

2位 フィリピン(12%)

3位 インド(10%)

4位 バングラデシュ(9%)

5位 ミャンマー(9%)

6位 中国(7%)

※ただし、指定なしが全体の65%

(株式会社Resorz オフショア開発.com『オフショア開発白書(2021年版)』オフショア開発委託先の国別ランキングと比率 より)

上記ランキングの通り、ベトナムへのオフショア開発がダントツの人気となっています。

理由としては

  • 親日である

  • IT教育を国で推進し、若手人材が多く、最新技術にも長けている

  • 日本語教育も進められており、日本語を話せる人材が増えている

  • 単価が安い

  • 素朴で真面目な国民性


人気がある=単価があがってくるのは当然のことで、最近ではベトナムの単価が少しずつ上がってきています。

また、ミャンマーは昨今の政治情勢で発注を控える企業が増えており、中国は、オフショア開発という立ち位置から、開発パートナーというポジションを確立している企業がある一方、撤退する企業も増えているようです。

オフショア開発のメリット 3選


オフショア開発のメリットはどんなものがあるでしょうか。

①単価が安い

オフショア開発の最大のメリットともいえるのが単価の安さにあります。

2015年の株式会社Resorzの調査では、日本で開発する場合に比べ、およそ3割程度安く開発できたという結果が出ています。

(​ホンネ調査第1弾『オフショア開発会社100社』に聞きました!「実際、オフショア開発は国内と比べてどのくらいコストダウンできるのか?」 https://www.dreamnews.jp/press/0000106867/)

②豊富なリソース

スキルの高低はあるものの、日本に比べ人材が豊富なため、開発体制も短期間に準備できることが多く、スピードが求められる現在、リソースの豊富さは大きなメリットです。

③豊富な開発経験

オフショア開発が盛んになってから数十年が経ち、各国、日本の開発経験を積んできています。

特に中国はオフショア開発が流行りはじめた当初、多くの企業が発注してきました。

そのため、特にバックエンドやコアとなるエンジン機能の開発、業務系のシステム、医療機器の組み込み開発に至るまで、大規模かつ多様な開発経験を持っているため、当初よりスムーズかつ安価に開発ができる傾向にあります。

ベトナムは、最新動向に強く、アジャイルでの開発に加え、AIやAR、アプリ開発の経験者が多く、現代的な開発ができるといえます。


オフショア開発のデメリット 7選


オフショア開発のメリットをご紹介しましたが、その一方で、オフショア開発は「難しい」「失敗する」と耳にすることが多いのも事実です。

実際、オフショア開発は難しく、落とし穴だらけといっても過言ではありません。

『単価』という大きなメリットを享受するには、数あるデメリットを克服する多大な努力と労力が必要となります。

どのようなデメリットがあるのか紹介していきます。

①言語の壁

日本語を話せるブリッジSEや、専門の通訳を用意している企業は多くいますが、現場のエンジニアは現地語+良くて英語、という場合が殆どです。

オフショア開発するにあたって、言語の問題は常につきまとうと考えて良いでしょう。

各国、特にフィリピンやインドはほぼ英語が話せるため、発注する日本側が英語を話せれば比較的スムーズですが、英語が話せない場合、通訳のコストも必要となってくるうえ、仕様書はどうするのか、その他の納品物や報告をどうするのかといった課題は常につきまといます。

②国民性の違い

納品物には大きく影響しなさそうに見えて、侮ってはいけないのが国民性です。

「オフショア開発の現状と動向」中の、ベトナムを選択する理由のひとつに「国民性」があるように、ベトナムは比較的日本人の感覚に近い傾向があり、スケジュールや品質への感覚、配慮することや先を想像する力があります。

日本人ではあたりまえのことも、他国、特に中国やインドでは、考え方そのものに驚かされることがあり、その考え方が開発全般に影響します。

③見えないコストがある

オフショア開発は、発注費用で見ると、一見安く開発できるように見えます。

ですが、見えにくいコストや労力が発注側にかかってくることが殆どです。

例えば以下が挙げられます。

  • 打合せにかかる時間


日本人同士なら1時間で終わる打合せも、通訳が必要な場合は、倍の2時間が必要です。

通訳なしにコミュニケーションが取れる場合でも、指示や要求に対する行間は読んでくれないため、その分、こと細かに確認する時間が必要になります。

  • ドキュメント作成にかかる時間


「行間を読んでくれない」ということは、打合せだけに留まらず、要求仕様についても同様です。

認識違いが発生しないような資料を作成するなど、ミスコミュニケーションを防ぐためにかかるコストが出てきますが、これは担当者の努力となり、開発費用に考慮されていない、見えないコストです。

  • 緊急対応のための現地滞在


開発に問題が発生するなどでリモートではラチがあかなくなった場合、発注側の日本人が現地に飛ぶということがあります。

このような旅費滞在費は発注時点では見込めていない場合が殆どで、長くなればなる程、赤字ということになりかねません。

④品質が露呈しにくい

「②国民性」でも述べたように、開発中はブラックボックスで、テスト段階になって問題が露呈することがあります。

これはオフショア開発に限ったことではありませんが、ミスコミュニケーションが発生しやすいことが品質にも影響します。

⑤テストの品質をどう考えるか

開発におけるコード品質と同様、テスト品質や内容も課題となります。

オフショア開発先にテストも任せる場合、下記のような問題が発生してきます。

  • テストが開発品質に引きずられる

  • テスト仕様書の言語の問題

  • アプリなどUIが関わる開発の場合、日本語をテストすることになる


これらは「言語の壁」の一部ともいえますが、本来なら発生しない作業やリスクがテスト工程で発生するというデメリットがあります。

⑥人材の流動性

日本でも最近では転職が当たり前になっていますが、特に中国は条件が良ければすぐ転職してしまうようで、人材の流入・流出・昇進が激しく、担当していた開発者が気づいたら退職しているということはよくあります。

継続して開発を依頼するような場合、退職した人しか詳細を知らないということがあったり、担当者変更により余分な期間がかかってしまったり、コストがかかってしまったりということがあります。

⑦地理的問題

最近ではリモート会議があたりまえですが、リモートで関係性を深めるということは容易ではありません。

関係性を深めるための会合を簡単にできないということや、すぐに行けないということは、決して小さな問題ではありません。

まとめ

メリット、デメリットを見てくると、デメリットの方が断然多く、細かくあげればもっとあるでしょう。
それでも、会社の上層部は「安価なコスト」がデメリットを上回ると判断してオフショア開発に踏み切ることが多いことも事実です。
目に見える数字で判断に至ることが多いオフショア開発ですが、日本側の担当者の見えない多大な労力と努力が必要であることを忘れてはいけません。
スムーズなコミュニケーションも製品の品質を高める上で外せない重要な要素となります。高品質な製品でユーザーの満足度を上げる。そこに重きを置くなら、開発実績の豊富な国内の開発会社を最初から選択肢から外してしまうのが正解と言えるかははなはだ疑問の残るところではあります。
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